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編集一言2006年02月ログ

グローバリズムは人災だ
 グローバリズムの猛威は、台風、ハリケーン、大地震など、自然災害をイメージしがちだが、誤認してはならないことは、それは人災だということだ。「規制緩和」という名の法体系、社会秩序の破壊は、人民の闘いの遺産である生存権、労働権の破壊が目的であることを見逃してはならない。
 今やメーデーは祭典になっているが、奴隷労働から8時間労働制を求めた労働者の血の弾圧記念日なのだ。その8時間労働制が「規制緩和」で崩れている。鐵道の列車事故、高速道路のトラック事故、そして建築構造物の安全まで脅かしている。
 人民の暴動と革命の歴史は、根源的に人間の尊厳が犯され、生命と財産が脅かされる戦争と自然災害が重なる時期に起きている。第1次世界大戦とロシア革命、日本の米騒動と関東大震災。革命は、ロシアでは勝ったが日本では負けた。
 第2次大戦後の東西冷戦では、アメリカが勝ちソ連が負けたが、グローバリズムの決着はまだついていない。日本はアメリカにくっついて勝つ保証はない。人民は「規制緩和」の弱者切り捨てと闘い、革命をやる以外に生きる道はない。(F)
2006年02月24日更新
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映画「愛してよ」
 映画「愛してよ」の試写を見た。シングルの母は、10才の息子をモデルの頂点に立たせようとする。息子はモデル社会でも、学校でもイジメに会う。母にも甘えられない。母親は、「人生はクジだ」という。「スケジュールがつまってないと不安だ」という。さらに「前の夫はハズレだった」とも。
 母性神話にしばられた母は、自分を責める。「息子を愛せない」「じゃあ、私のことはいったい誰が愛してくれるの?」と。新しい男を求める母と、その期待にいやいやながらこたえる息子。
 モデルの子たちは、カメラの前、ライトの前では笑顔をみせ、いきいきとしてる。ところが裏では、いじめのオンパレード。みんな親の期待や自分の欲望のため演技している。
 愛をもらわなかった人は、人を愛するのがヘタだ。「ガンバリズム」に毒されている人は、弱音がはけない。弱音がはけない人は弱い人をいじめるか、自分を傷つける。
 映画は、そんな人たちを描きつづけるが、ラストは希望を見せてくれる。新潟の人たちの全面協力でできた映画に拍手。(A)
2006年02月18日更新
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日本の生産者・消費者は「食料主権」を主張せよ
 WTOドーハラウンドが「農業」によって妥結を阻まれている。この中で韓国農民の闘いはすばらしい。香港では韓国から3000人が抗議に参加し、3歩進むたびに1回拝む「三歩一拝デモ」は、香港市民に感動を与え、共感が広がり、座り込みで1000人近くが検挙されても一歩も引かなかった。また本国でも、2名の死者を出しながらも抗議行動が高まっている。
 この闘いは、年内妥結を目指すWTO体制にとって大きな打撃である。農業での妥協が政権崩壊につながる韓国政府は、低関税化を阻止する方向に動き、全会一致が難しくなる。これは日本政府の農業企業化・農村崩壊政策にも影響を与え、一定の歯止めとなるだろう。
 いま必要なのは、韓国農民の闘いに呼応した日本の生産者・消費者連合による「食料主権」を主張する運動である。WTOにとっても小泉自身にとってもアキレス腱は「農業」である。「戦争と市場を操る一握りの勢力」にひれ伏すことが、政権基盤強化につながる世界の構造がある。この構造に切り込み、どんな政策を目指すのか、それが共有できる分かりやすい大衆的な場を形成したい。(I)
2006年02月13日更新
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細木数子について
 さて、巷では細木数子が流行っているようである。みんな納得して話を聞いている様を見ると、下手に口答えすると本当にバチがあたるのではないかという恐怖心があるからか、と思ったりする。
 でも、そうとばかりも言えないのかも知れない。細木の話を聞いていると、これまでの通俗道徳への意味づけや、机上の学問より人間関係を基盤とする実学に意味がある、といったことが多いことに気づく。要するに、生きていく上での拠り所をみんな求めているから、細木が流行るのもしれない。
 そうであるなら、こういったことは「右傾化」といったものではなく、右翼も左翼もともに地に落ちていて、大衆が困惑しているだけであって、だから小泉も流行るのだ。左翼や革命がどうとか、グローバリズムのへったくれではなくて、いかに大衆の拠り所をなるようなものを大衆に通用するように構築するかが問われるのだろう。左翼陣営にも「細木数子」の登場を期待したい。(K)
2006年02月07日更新
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失敗の許されない資本主義社会
 05年12月の京都、宇治の塾でおきた殺人事件について考えた。あちこちで子供たちが殺されている。加害者に共通することは、競争社会「日本」の敗北者ということか。
 宇治の件では、被疑者の男は、被害者の少女から嫌がられていたという。「批判・否認または拒絶に対する恐怖のために重要な対人接触ができない」ことを、「回避性人格障害」という。「引きこもり」の人に多い症状だそうだ。
 これはデジタル思考と言える。白か黒か、善か悪か、全てか無か、といった二分法思考は、あいまいさ、ファジーを許さない。競争社会では「負けたら終わり」「勝てば官軍」といった発想が強い。
 過去に失敗のある被疑者は、今度こそ、と再起を決意したのだろう。「弱肉強食」の資本主義社会では失敗は許されない、と思っただろう。
 人間は小さな失敗をくり返しながら大きな失敗を回避するものだが、失敗を許されない子供は大きな失敗をする。
 大切なのは失敗をしないことよりも、失敗を小にしてやり直すこと。(A)
2006年02月01日更新
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