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編集一言2005年06月ログ

非核市民宣言運動・ヨコスカ 自衛官に何を、どう訴えるか?
 四月の晴れた日曜日、私たちは「立川自衛隊監視テント村」の皆さんの案内で、砂川闘争の「現場」を歩いた。テントの皆さんも参加している自主耕作地。自衛隊滑走路の延長上に、道路を挟んで広がる土地だ。桜をはじめとする花々が、あちこちで咲きほころび、基地見学とお花見を一緒にしたようなツアーだった。
 自衛官官舎への「ビラ撒き」の以前から、テントの皆さんとは、自衛官への働きかけ方の違いであるとか、いろいろ議論になっていることを、率直に意見交換をという声があって、第一回を昨年夏に横須賀、二回目が立川で実施され、お花見ツアーは、そのオプションだった。
 意見交換は、時に熱く火花を散らし、あるいは微妙にずれたり、しみじみ納得したり、はたまた大爆笑に包まれたりの、実にエキサイティングな議論となった(ように思う)。二回の話し合いを、パンフレットとして共同発行しようということが決まった。お楽しみに。
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 [求む!定期購読]格調高い論文はありませんが、運動する人の迷いや葛藤を率直に出している「たより」です。年間購読は郵送料込みで二〇〇〇円。月刊ですが、実際には年に一〇回ほどの発行です。ぜひ、読んで下さい。
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▼『たより』一六五/非核市民宣言運動・ヨコスカ/横須賀市本町三─一四 山本ビル二F/電話・ファックス…〇四六─八二五─〇一五七/市民宣言HP…http://homepage3.nifty.com/hikakusimin//平和船団HP…http://homepage1.nifty.com/heiwasendan/
2005年06月28日更新
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「『反改憲』運動通信」「天皇条項」批判含めた「反改憲」のうねりを
 権力者の権力濫用に人民がブレーキをかけるための憲法という立憲主義の精神を踏みにじる新憲法づくりが、「改憲」の内実なのである。だから私たちは、戦後憲法をまるごと評価しない。例えば天皇条項に批判的である人々をも含めた、「反改憲」の運動を広く作り出していかねばならないと考える。
 そこで私たちは、様々なテーマで運動に取り組んでいる人々が広く連絡して、反改憲の闘いを作り出していくための〈メディア〉を作り出していこうと思った。
 各地・各種の様々な運動の情報が広く豊かに交流し、その交流が反改憲の運動のうねりを強化するような、〈メディア〉=運動を目指すつもりである。月二回の『「反改憲」運動通信』に対して、読者として、運動情報の発信者としてこのメディアを支えて下さい。(現在、第二号まで発行)
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 【呼びかけ団体】:イラクからの自衛隊の撤退と沖縄の米軍基地撤去を求める実行委員会(反安保実 )ピープルズ・プラン研究所/反天皇制運動連絡会/市民の意見30の会・東京
 @郵送、Aファックス、B電子メールに添付のPDFファイルのいずれかでお送りします。お申し込みの際に、送付方法を明記して下さい。
「反改憲」運動通信/年間定期講読(月二回発行/二四号分)費は四〇〇〇円です。
 【申し込み・問い合わせ先】「反改憲」運動通信・事務局/東京都千代田区三崎町三─一─一八 近江ビル四F「市民のひろば」気付(電話・〇三─五二七五─五九八九/FAX・〇三─三二三四─四一一八/電子メール…han-kaiken@alt-movements.org)/郵便振替:〇〇一九〇─七─一一五五八/加入者名…「反改憲」運動情報通信
2005年06月26日更新
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サクラと原発調査 多数の異常サクラが!原発放射能の影響か?
 静岡県・浜岡町役場周辺の寒椿の異常を観察した〇三年の浜岡原発ツアーをきっかけに発足した「サクラ観察ネットワーク」。〇四年春に行われた一斉調査では、女川・東海村・浜岡・福井等の原発周辺の他、東京・名古屋・三島等の原発現地から「充分離れた」地域のサクラの調査が行われました。その結果発見された異常花の確率は、「原発から充分離れた地域」の〇・〇一%に対して、原発地域ではその二〇倍にあたる〇・二%にのぼるという、私たちの予想をはるかに上回る結果が出ました。
 原発事故が起きていない今、この時にも、原発周辺で放射能の影響と思われる異変が起きている──「原発は安全」という国の原子力政策は根幹から揺らぐことになります。
 今年二回目となる「サクラと原発調査」では、協力者が全国に広がり、九州(四月)から北海道(四月一七日)まで、全国で実施できました。
 調査の中間集約では、東京・上野公園では、一万枚の花びらを調べて、異常は二個(〇・〇二%)でしたが、浜岡原発では一万個調べて、異常は三一二個(三・一二%)。正常形は花びらが五枚だが、異常花は四枚または六枚、がくが四個など。
 六月三日に集約会議をし、六月中に報告集(カラー多数!)を出版予定です。乞うご期待!(調査・報告集『サクラと原発─異変見つかる─原発放射能か?』は、サクラ調査ネットワークの編集で、たんぽぽ舎発行(五八番パンフ)です。B5版二四n、四〇〇円。二〇〇四年九月発行)

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▼サクラ調査ネットワーク/東京都千代田区三崎町二─六─二 ダイナミックビル五F たんぽぽ舎気付/電話・〇三─三二三八─九〇三五/ファックス…〇三─三二三八─〇七九七
2005年06月21日更新
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釜ヶ崎/西成公園で野宿者テントに職員ら一〇人の押しかけ体制
 西成公園は、日雇い労働者の街・釜ヶ崎から一・五q西にある地区公園だ。広さ三万七六五四u、少年野球場一面、グラウンド一面、ジョギングコースや児童遊戯場の施設がある。
 この西成公園には、現在六五軒のテント・小屋がある。最も多い時では、二二〇軒を超えていたのだが、御多分に漏れず、ここ西成公園でも公園事務所による「追い出し」によってその数が減っている。
 公園事務所の職員が数人で一組となり、一軒一軒のテントを訪問してテントをたたんで公園を出て行くように「説得」して回っている。そのテント訪問時に、巡回相談員が生活・健康上の相談に乗る、ということになっている。高齢者・病弱者等については、福祉を紹介し、就労意欲・能力がある希望者については、自立支援センターへの入所を勧めているという。
 しかし、複数の職員がテント住人一人を取り囲むような形で「説得」するというのは、野宿する人々にとっての圧力に他ならない。ましてや、相手は権限を持った大阪市の職員だ。「テント張るのは違法ですから」とか、「来年三月には、出ていってもらわなアカンのやから」とのプレッシャーを日常的にかけている。
 西成公園では、この六月からテント巡回の人員を一〇名体制に増員した。一〇名が(いくつかのグループに分かれるのではなく)一組となって、一軒一軒のテントを回るのである。一名を一〇名で取り囲んでの「説得」がどんなものか、想像してみて欲しい。「恫喝」と呼んだ方がぴったりくるだろう。
 この西成公園は、大阪城公園や長居公園と比べると、周辺の民家と比較的近い距離にある。したがって、周辺の自治会や商店街などから市に対して「早く野宿者を何とかしろ」という声が昔から出されている。公園整備工事を名目に、何としても公園内の野宿生活者の「追い出し」を成功させたい─「一〇人巡回」体制には、大阪市のそうした意図が透けて見える。
 現在の自立支援センターが、就労支援・自立支援の役割を果たしていない状況では、公園事務所による「説得」とは「とにかく、公園から出て行け。あとはどうなっても知らん」といっているのと同じだ。
 この間の大阪市の野宿者排除の動きを知るNさんは、こう語ってくれた。
 「大阪市役所近くの中之島で野宿していた若者が、大阪市の『生活保護を取らせるから』と言われて、テントからアパートに移ったんですが、大阪市はその生活保護を三ヵ月で打ち切ってしまったんです。口先だけの福祉を交換条件にしてテントを潰すのは、やり方が汚いですね」。(編集部 小比類巻)
2005年06月20日更新
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村上龍の近未来小説『半島を出よ』
 北朝鮮の反乱軍を名乗る9名のコマンドが、福岡ドームの観客を人質に取った。続いて同高麗遠征軍500名の兵士が輸送機で福岡空港に飛来し、市内の高層ホテルを占拠した。やがて北朝鮮の各港から反乱軍1万2,000名を載せた艦船が博多港に向けて出航する。
 このような衝撃的な状況設定で始まる村上龍の近未来小説『半島を出よ』(幻冬社刊、上下巻1600枚)が大きな反響を呼んでいる。時の日本政府(自民党→民主党→緑の党に政権は変わっている)は、うろたえるばかり。相手が北朝鮮正規軍の侵略でないから金正日総書記に抗議もできない。日米安保条約も国連安保理も機能しない。在日米軍も自衛隊も出動しない。
 日本政府が執った処置は、高麗遠征軍の全国侵攻を恐れての福岡市封鎖であった。2011年を想定した事件であるが、このままでは10年以内に起こっても不思議ではない最悪のXデーである。綿密な調査・取材と多彩な登場人物のディテール(細部描写)は見事である。
 日本のアウトロー少年軍団が高層ホテルに自爆攻撃を仕掛けて遠征軍が全滅してけりがつく。この幕切れは劇画的だが、米中対立のアジアでの軍事カードが、台湾と北朝鮮から日本の九州と琉球沖縄に移行するのは、暗黙の米中合意(日本はかやの外)があるという大胆な推定には、迫真のリアリティーを感じた。(F)
2005年06月18日更新
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映画評「私を見つめて」
製作・原一男、監督・木村茂之/出演・河合由美子/五六分/デジタルビデオ/二〇〇四年・日本映画学校卒業制作作品

 大阪・羽曳野に住む河合由美子(三四)さん。
 高校生の時、恋人ができ男の人の視線を意識するようになる。恋人からもっと好かれたいという思いから、痩せて美しくなろうとダイエットを始めた。そのうちにダイエットが過剰になり、食べた物を吐きはじめ、摂食障害に陥った。
 身体と精神は病におかされ、自殺未遂を繰り返す。以後、痩せて美しいと思える時には外に出て、太っていると感じると引きこもる生活が続いた。何をしても心が満たされることはなく、自殺未遂を繰り返した。
 二八歳の時、完全に引きこもり状態となり、インターネットを始める。年齢・容姿を偽り、摂食障害・引きこもり・自殺未遂などの体験を公開し、「ネットアイドル」として注目を集めた。ネット上で恋人ができたが、自分の本当の姿を告白できないまま、自分を見てもらうことも相手の姿を見ることもできずに五年間以上の付き合いになる。恋人にウソをつき続けることに限界を感じ、すべてを告白して会いに行く。しかし、彼は「ネットで語っていた姿にならなければ会わない」と拒絶。彼女は決死の覚悟で、体重を三ヵ月で四〇s減量することに成功し、思いを伝えに会いに行く…。
2005年06月17日更新
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大阪の朝鮮初級学校と西成小の子供たちが交流
 「苗は二〜三本ずつ植えなアカンで」「上手い上手い。なかなか上手に植わっとるがな」
 ここは大阪府能勢町にある田んぼ。「平和の糧」(代表・山橋宏和さん)の呼びかけで、大阪市今宮小学校・西大阪朝鮮初級学校・大阪福島朝鮮初級学校の子どもたちと保護者・若者たちが約一〇〇人ほど集まり、田植えと交流会を行った。
 田植え・稲刈りの米作りを通じて、朝鮮学校の子どもたち・保護者たちと交流を深めようというもので、今年で九年目。
 子どもたちは、田植えよりも、街中では物珍しいトンボやカエル・カニに目を輝かせたりもしていたけれど、それもご愛敬。
 大人の手ほどきもあり、一時間ほどで田植えは終了。焼肉を囲みながらの交流会の途中で、急な土砂降りにたたられたものの、パン食い競争や綱引きなどのミニ運動会も行われ、終わる頃にはお互いに別れを惜しんで再会を誓う姿があちこちで見られた。
 二〇〇〇年の「六・一四南北協同宣言」以降、朝鮮半島における自主的・民主的な統一の機運は高まりを見せているが、日本では、拉致問題や北朝鮮の「核開発疑惑」などを口実に、日朝交渉が「店ざらし」の状態に置かれている。
 こういった逆風の中で、「日朝友好・連帯」困難だが、こういった在日朝鮮人と日本人の具体的な触れ合いの中からしか育っていかないだろう。
 子どもたちの笑顔の中で、何か救われたような気がした。いまだに続く「北朝鮮バッシング」「民族差別・排外主義」に、私自身も流されていることに気づかされもした。友好も連帯も「やってくる」ものではない。やっぱり自分たちの手でつかまないと…。
 この秋には、また双方の子ども・大人たちが集い、稲刈りが行われる。収穫された米は北朝鮮へ送られる。(編集部 小比類巻)
2005年06月15日更新
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暴力と欺瞞とお金の幻想による世界秩序
 国際的な効率化競争を極限まで追い求めることで、人間と人間の関係が壊され、人間と自然の関係も壊され、人間自身が壊されていく。この流れに耐え難い思いを抱き、それを食い止めたいと思う人々に向かって、呼びかけが始まっている。グローバリズムと闘う根拠地を〈食べもの〉を基点として創り上げようという提案である。
 「食の自給を高め、環境を守り育てるために、元気で伸びやかな日本農業の再構築」を目指す。農産物輸入の増大を食い止め、食料自給と農業保全が世界の常識となるよう取り組む。農業全体を有機農業を核として環境保全方農業へ転換を図る。食文化を継承する地産地消を進める。
 こうした意思表示をすることによって、世界を市場経済によって一元化しようとする試みを挫折させたい。経済を生活の中に埋め込むために、食を生活の中心に据え、食を生み出すプロセスにこだわり、そこに関わる人間に思いをいたしたい。そして個々人の食の自給が、多様な生物相を確保し、豊かな文化に連なっていることを実感したい。
 暴力と欺瞞とお金の幻想による世界秩序が人間を壊していく。その深刻さは、私たちに時間的猶予はないと教えている。その自覚を結集したい。その同じ根拠によって、農業が消滅の危機に直面している。その危機感を共有したい。共感の世界=政治の世界を創りだしたい。(I)
2005年06月14日更新
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アメリカ「帝国」のほころび
 中央アジアで巻き起こっている民衆の闘いは、キルギスからウズベキスタンに飛び火。腐敗独裁政権は軍隊による無差別虐殺で応えたが、「火に油」は明白。
 グルジアやウクライナあたりまでは「民主化の波」と手前勝手な解釈でイラク・アフガン侵略の正当化にこれ努めていたブッシュも、徐々にトーンダウン。自分が「パンドラの箱」を開けてしまったことにようやく気付いた、かな?ザマァみろ。
 アメリカ「帝国」の世界支配にも、各地でほころびが具体的に見え始めている。抑圧・搾取がある限り人々は闘い続ける、というあったり前の事実を噛みしめつつ、混沌・混乱・激動の時代へ。(つ)
2005年06月13日更新
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市民の集い「戦争で幸せになる子どもは、いない!」小森陽一さん講演
 「九条はアジア平和維持の基礎」「活動家の人たちはすぐにスローガン化してしまいがちですが、中身をきっちりと自分の言葉で語る、そうして身近な人に九条を守ることの意味を伝えてください」
 四月二四日、川西アステホール(兵庫県川西市)で行われた「戦争で幸せになる子どもは、いない・川西市民集会」で、小森陽一さん(東大教授・「9条の会」事務局長・「教科書全国ネット」代表委員)は訴えた。この日は汗ばむような陽気のなか、会場がいっぱいになる四〇〇人が小森さんの講演に耳を傾けた。
 小森さんは、九条改憲が米国の世界戦略上の要請から生み出されていること、また象徴天皇制と九条の関係、さらには銃を握る「人間」を作るために行われている教育改革との表裏一体となった動きなど改憲をめぐる全体像を示した。
 特に印象に残ったのは、九条がアジアの平和維持の基礎となっているという主張だ。九条護憲は一国平和主義などと批判されがちだが、戦後アジアの平和的安定にとって九条が果たした役割は大きく、これが崩れることで、東アジアは一気に緊張することは避けられないという。
 紙面の制約で中身の紹介はできないが、実行委員会は、講演録を作成する予定という。一読をお勧めする。
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▼連絡先:市民集会「戦争で幸せになる子どもはいない」実行委員会(〇九〇─三六一三─七〇六九)
2005年06月12日更新
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痛ましい事故、報道
 JR西日本の列車脱線事故を眺めてみて“痛ましい”と思う。当然、亡くなられた方やその遺族、「巻き添えをくった」マンションの住民は“痛ましい”かぎりであるが、それに加えてマスコミの餌食になるJR西日本職員も“痛ましく”って仕方がない。
 たまたま事故車両に乗り合わせた、他の電車区の職員が救助活動をせず出勤したことが大々的に非難された。マスコミは“不祥事”とのレッテルを貼り、“鉄道マンとしてのモラルの欠如”と断定する。マスコミは、献花に来た人に「信じられない…」と言わせてあおりをかける。
 彼らが気の毒で仕方がない。彼らはそこまで悪いことをしたのだろうか。事故に遭遇して気が動転していただけかも知れない。自分の仕事や体を先に思いやってはいけないのか。私だってそうするかもしれない。彼らの匿名性が守られ、自殺したという報道がないのに安堵している。
 マスコミの本質を離れた興味本位の報道姿勢は、重大事件であればあるほどエスカレートする。ことさらあおりをかけて問題を大きくし、美談をほじくり出そうとする姿勢に嫌悪感を覚える。報道によれば、遺族に対して嫌がらせや中傷が行われているそうだ。軽蔑に値する行為だが、マスコミ報道がそうさせるよう影響を与えているのでは、と疑われて仕方ない。(K)
2005年06月11日更新
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憲法9条を世界に広げよう 「5.3おおさか憲法のつどい」に3000人超
 憲法記念日の五月三日、大阪城野外音楽堂で、九条改悪に反対する「五・三おおさか憲法のつどい」が行われ、三〇〇〇人が会場を埋めた。共産党系と非共産党系に分かれていた憲法集会は、今年初めて統一集会となった。
 「九条の会・おおさか」呼びかけ人・藤本義一さんは記念講演で「非核三原則をもつ日本は、安保理事会入りなんかやめて世界中の核爆弾の管理国になればいい。それを主張していくのが憲法九条の生かし方ではないか」と語り、笑いや人生訓も交えて約三〇分の講演を行った。リレートークでは、在日韓国民主女性会のキム・ヤンギさんが、「憲法九条は、アジア民衆の血の犠牲の上に打ち立てられた、大日本帝国との決別を明文化したものだ」としたうえで、「日本は、九条を廃止して再び侵略戦争へと進むような愚かな選択はしないということを示して欲しい」と訴えた。
 大ウケだったのが、木藤なおゆきさんの憲法漫談=「地球のすみずみに憲法の花を」。九条廃止を推進している、米国政府と日本財界を痛烈に批判し、「人の命よりも金儲けやという連中に騙されたらいかん」としゃれっ気たっぷりに会場を沸かせた。木藤さんは、他にも労働法関連の漫談のネタももっている。本質をぼかすことなく、キツーく切り込む漫談はお勧めだ。
 木藤さんらは、笑工房(大阪市淀川区)に属し、教育・医療から環境・農業まで四〇近い演目を擁する。興味ある方はホームページをご覧あれ。
 参加者は、集会後京橋駅周辺まで約一時間のパレードを行い解散した。
2005年06月06日更新
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JR西日本 過去最高の増収増益
 4月27日、JR西日本は今年3月期の連結決算を発表した。売上高で1兆2208億円、経常利益が949億円と、過去最高の増収増益をあげている。
 この不況のご時世、ここまで利益を出せるのは、何といっても徹底したコスト削減によるものだ。JR西日本の方針は「コスト管理を徹底し、減収幅を上回るコスト削減を行うことにより増益を確保」とうたっている。コスト削減は「利益成長の重要な要素」であり、具体的には、首切り等による人件費の削減に他ならない。
 脱線事故前、JR西は来年3月期の連結業績を売上高1兆2325億円、経常利益1033億円と、さらなる増収増益を見込んでいたが、それは現場労働者・乗客にいったいどんな犠牲を強いる上での数字なのだろうか。
 ちなみに、今回脱線事故が起こった福知山線は、近年、JR西日本における有数の黒字路線となっている。もともと、この路線区は阪急電鉄が圧倒的シェアを占めていたが、国鉄民営化以降、ダイヤ改正、「東西線」開通などによる京都・大阪方面に直通する電車の増発、新型車両の投入による時間の短縮などによる集客の結果、今ではほぼ阪急と互角の乗客数を集めている。こうした私鉄との激しい競争が、過密ダイヤを必然化させ、事故を誘引したと言える。(編集部)
2005年06月05日更新
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