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編集一言2005年05月ログ

尼崎事故は軌道変更が一因だった
 50年前に紀伊半島を襲った大水害で山間部に救援に入った時のことだが、ある被災地の古老から聞いた話を想い出した。谷筋には昔からの自然の水路というものがあって、人間の欲張りから人家や田畑をいくら造成しても、忘れた頃に大洪水がやってきて流されてしまう。最も安全な場所とは、昔から残っている屋敷や田畑の位置だそうだ。
 107人が死亡した4月25日朝のJR福知山線の尼崎での脱線事故で、事故現場のR300(半径300b)の急カーブは、JR西日本が私鉄に対抗して走行時間短縮のために線路を付け替えたもので、8年前までは列車が突っ込んだマンションの東側(走行方向左側)を上り線が直線で通り、下り線だけが現在位置を半径600bで緩やかにカーブしていた。
 要するに国鉄民営化という資本の効率と競争主義のために軌道変更したことが、運転士のスピードミスと重なって脱線事故を招いた。正面から列車が激突したマンションの位置も元は線路内の敷地だったという。人間の欲(資本)の塊が事故の基本要因なのであり、犠牲になった乗客、住民、乗務員の日常の不安感、危機意識こそが正常であり、安全対策の原点であることを再確認しよう。合掌。(F)
2005年05月30日更新
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イラク自衛隊第六次隊が派遣
 マスコミのイラクの報道量がめっきり減った。フセイン政権下で弾圧・抑圧されていたクルド人が、イラク大統領に就任したり、国民議会の組閣をめぐるゴタゴタなど、米・ブッシュの思惑が絡みついて、まだまだイラク情勢は流転している。
 そのイラクに自衛隊の第六次隊が派遣された。小泉いい加減にしろ、と言いたくなる。(Q)
2005年05月27日更新
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文化的ヘゲモニー
 友人の百姓が納品しているレストランに行った。30歳代のシェフは結構、いろんなメディアに顔を出して「異端の料理人」として知られている存在らしい。有機農業関係者も出入りしており、そのこだわりはウェイターがどこの産地のものか、どういう食材かを説明できることで現れている。
 そのシェフから相談を受けた。いろんな領域の人々がコラボレートして子供たちに食の道筋を教えたいと思う。それぞれの領域では専門家だけれど、それをコーディネートできる人がいないので、相談に乗って欲しいという。
 企画書を読んだ。食は命に直結している一番身近なテーマであることを、子供たちは感じる瞬間を持てない。毎日の食卓での当たり前の光景は、実は多くの熟練者の労苦と道のりを経て、ようやくテーブルに並んでいることを、私の世代は伝えることができなかった。今の子供たちの中に見られる想像力の乏しさは、夜10時まで塾で机に向かっても解決できる問題ではない。
 「文化的ヘゲモニー」という言葉を思い起こす。新左翼と呼ばれた人々がかつて存在したころ、その言葉は新鮮だった。そのヘゲモニーを失ったから、その存在が消えていったのだという感覚をもてない左派の試みは、残念ながら共感することができない。たとえそれが農から考えてみようという試みでも。(I)
2005年05月23日更新
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役人のレベル
 自治体合併問題、そして箕面市議会の「少数与党市長いじめ」を取材していて思うのは、こんな事に精力を注ぐセンセイ方のレベルの低さだ。
 と同時に、実際に行政の現場にいる役人はなかなか侮れない存在だと実感した。市民派にもそうした実務能力が要求されるようにになってくると思った。(小比類巻)
2005年05月20日更新
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愛知万博は環境破壊と税金のむだ遣いのペテン博! 瀬戸市議 加藤徳太郎
 三月二五日から「愛知万博」が愛知県長久手町・瀬戸市を会場に開催されています。前日の二四日に小泉首相や天皇・皇后、皇太子等が出席し、開催記念式典が長久手会場で行われました。
 愛知万博は「環境破壊」「ムダな公共事業」「市民・県民を無視し説明責任放棄」として多くの市民と団体が参加し、二四日に長久手会場北門入口周辺で万博開催抗議行動を実施しました。
 反「愛知万博」市民運動連合の呼びかけのもと、市民約四〇名が参加し、午後〇時より午後二時三〇分まで横断幕・プラカードを掲げ、式典参加者へのアピールを行いました。英語・フランス語での横断幕や英文ラチシも配布しました。また参加した人々から、愛知万博への批判・問題点が、発言・歌によって訴えられました。
 開催記念式典の開催時間に合わせて長久手会場北ゲート前に参加者全員で移動し、万博協会に対し、影山代表が抗議文を読み上げた後、手渡しました。

多くの市民と共に「万博反対」をアピール

 一九日には名古屋市内にて「愛知万博を考える集会」が、週刊金曜日読書会の方々と共に開催され、約二〇〇名が集まりました。集会後、市内中心部をパレードし「万博反対」を市民に訴えました。
 新聞・テレビは万博賛美を繰り返し報道していますが、市民の中には万博への批判・疑問が広がっています。開催直前の抗議行動により「万博反対」の意思を多くの市民の方々と共に示すことができたと考えています。
 〔追伸〕
 小泉首相までが「弁当持ち込み禁止見直しを」と言わざるを得ない程の不評です。開幕三日間で最大五〇万人の見込みが一五万人しか入場していません。大幅な赤字が予想されますが、「赤字になることは想定していない」と責任を回避しています。開催によって問題は解決されたわけではないのです。
2005年05月19日更新
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人民新聞はどうあるべきか
 最近、「人民新聞はどうあるべきか」について、悩んでおります。「もっと人の心に触れるような、うまい文章は書けないのか」という問題以前に、読者の皆さんに何を伝えたいのか/伝えるべきなのか、という大切な土台のところが揺らいでいる気がしています。
 絶対・万能のメッセージなどあるはずもありませんが、「人民新聞」というメディア上で自分に何ができるのか(したいのか)、回転の悪い頭で懸命に考えつつ、拘っていく必要があると考えています。(ろ)
2005年05月17日更新
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改憲問題について
 改憲論者は、戦後六〇年の今年を「還暦」として「画期的な年」にしたいようだ。赤くなくてもいいから、ちゃんちゃんこ着せて「おめでとう」と言っていればいいものを。
 護憲論者の「憲法を暮らしの中へ」みたいな言い方もウットウシイ。僕のいいかげんな日々の暮らしに、そんなものは入ってきていらん。それに、この言い方では、権力への制限規定である憲法を、国民の義務規定にしてしまおうという改憲論者の目論見に対立する線を引けない。
 憲法擁護か、それとも明文改憲か解釈改憲かなど知ったことか。そんなことは彼らの問題であって僕の問題ではない。憲法違反であろうがなかろうが派兵はいかん。国家権力は廃棄すべきであると考えるなら、憲法問題をわがことのように考えてしまうのは「転向」である。節操なんか犬にでもくれてやるけど、そこは譲れん。あらゆる共同幻想は消滅すべきである。 (T・S)
2005年05月15日更新
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中国の反日デモ
 中国で週末反日デモが続いている(今週はなかったみたいだ)。ふつうであれば、「アジアを搾取しようとする日帝と日本独占資本の動きに抗するアジア人民に連帯を!」ということになるのであろうが、今回はどうもそうは思えない。私もいよいよ民族主義者になってしまったのであろうか?。
 で、いろいろ原因を考えてみた。そもそも、なぜに抗日運動なのかが分からない、ということが原因のようだ。報道によれば、今回の抗日運動の発端は日本の教科書検定と国連常任理事国入りの動きにある、とのことだ。憲法改正論議とも関係しているかもしれない。でも、「ホンマか? そこまでせんとアカンことなん?」との気分はぬぐえない。
 日系企業も襲われたようなので、日本資本の搾取が問題なのかとも思う。確かに、日本企業の中国進出はめざましいものがあるが、外資導入は中国の国策であり、かつ成長のエンジンでもあるようなので、無謀なことが行われているようには思えない。「ほんなら、いったい何なん」と得たいの知れないものに恐怖を覚える。
 報道を見ていると「日帝打倒!」との旗やはちまきがあったみたいだが、「いやいや中帝も結構なもんだよ」とシニカルに笑っている自分がいて、無法に壊される商店を見ながら「迷惑だな〜」と陰鬱な気分になる自分がいる。単純な「国際連帯」の時代は終わってしまったのかもしれない。(K)
2005年05月13日更新
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戦争の後遺症
 イラク戦争からの米軍帰還兵のテレビドキュメンタリーを見た。主人公は黒人牧師であったが、戦意喪失(敵前逃亡)か傷病(心的外傷性ストレス障害)かを問われ、裁判で後者と判明して無罪になった。
 米兵戦死者1600名以上に深刻なのは、全米兵の10%が同病の帰還兵だという。自爆攻撃への恐怖感と、戦争目的への自信喪失が病因である。アメリカ社会は、ベトナム戦争の後遺症を忘れたのであろうか。
 ふりかえって日本の経済戦争の後遺症もより深刻である。最近やたらと国会議員・大企業経営者・警察官僚・医療機関トップの「謝罪光景」がテレビに写しだされる。一方で幼児虐待、少年犯罪、大人の集団自殺、リストラ(失業)自殺の続発である。
 これが、社会主義が自壊し資本主義が暴走する「冷戦終結」のつけまわしなのか。これらの愚かな社会の病理は、いま流行の「IT革命」や「成果主義」で解決できるはずはなく、傷口を大きく広げるばかりである。
 21世紀とは、人間の尊厳をもういちど問い直し、生きることの自信と喜びを根源的に回復する時代ではなかろうか。真面目に働き真剣に生きている者が報われず、幸せになれない社会なんて根本的におかしい。そこから考え方を再構築しなければならない。(F)
2005年05月11日更新
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