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編集一言2005年04月ログ

有機農業は育たず、輸入ばかり増えている
 桑畑が残っている村を訪れた。昔、養蚕が盛んであった村の中には繊維関係の3階だてビルがあった。このビルはいま、健康食品として人気上昇中の桑茶を加工・販売する拠点となっている。蚕が食べていた桑を、こんどは人間向けに有機JAS認証を取得して健康産業の原料とする試みである。
 緑深い山々とゆったりとした川があるだけの村は、河川敷に畑を作りそこに桑を育ててきた。いつ、水に浸かるかと不安を抱えながらの産業である。案内してくれた青年は、故郷に帰ってきてのんびり百姓と鮎釣りに明け暮れるつもりだった。ところが桑茶が売れはじめ、営業を任され、一年の内、半分は首都圏に出向くこととなった。
 有機JAS制度が始まって5年。結果は有機農産物比率0.16%、その量の少なさもさることながら、海外産有機は国産有機の6倍も輸入されている。管理を強化するだけでは有機農業は育たず、輸入促進策になるという指摘はあったが、現実そうなってしまった。
 これは日本農業全体の姿を象徴している「消費者に軸足をおいた農政」を口実に「監視・罰則強化の農政」が幅を利かせている。東アジア経済共同体が現実の日程に上る中、日本の根幹である農業と食料をどう方向づけるか、明確にしなければならない。山間に住む村人の創意工夫が輸入品に押しつぶされる前に。(I)
2005年04月27日更新
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仙台・榴岡(つつじがおか)公園でも野宿者強制排除を計画中
 名古屋・白川公園での野宿者テント強制排除を「呼び水」にするかのように、全国各地から「ホームレス排除」のニュースが聞かれるようになってきた。
 仙台市宮城野区にある榴岡公園。仙台市はここで野宿生活を送っている人々に対し、三月二八日に、同公園内に「仙台市路上生活者等支援センター」を開所する。現在、榴岡公園には、二四人が野宿生活を送っているということだが、仙台市はセンターへの入所を勧めている。
 「公園の整備計画」が名目だが、藤井黎市長は「一年程度の時間的な猶予を見」るが、「期限を過ぎてもいる場合は、公園から立ち退いていただくことも考えております」と明言した。
 仙台市内では、数年前に比べ、野宿生活を送る人々の数が増えている。今回、仙台市のはあくまで「引き続き強く入所を勧めていく」方針を固めている。
 しかし、全国各地の「自立支援センター」において、生活保障や就職の面で成果を上げることもできず、たった数ヶ月で退所を強いられる(仙台市の「支援センター」は原則九〇日、体調不良による緊急一時入所の場合は一四日以内と期間を定めている)代物が、「野宿者追い出し」を進めるための単なる「箱物」に過ぎないだろうことは、想像に難くない。
 しかし、公園や路上で必死で生活している人々を、街路灯の設置や歩道の舗装を理由に追い出すとは、まさに狩込みの言葉がふさわしい。(編集部 小比類巻)
2005年04月23日更新
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【緊急】反日デモについての投稿・反論大募集!
 「竹島なんぞ放棄すべき」「それでも中国政府のやり方は汚い」「これからどうなるの?」そんな諸々のホンネの意見を待っています。「友人はこんなことを言っていた」という紹介でも結構です。次号で紹介します。800字程度にまとめて編集部まで。保守系の方からの反論・評論・分析も含めてお待ちしております。

詳細はこちら

〆切:4月22日
Fax:06-6572-9441
E-mail:contribution@jimmin.comまで
2005年04月14日更新
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西成署暴行抗議弾圧 稲垣浩さんの第一回公判開かれる
三月八日、大阪地裁八〇二号法廷において、稲垣浩さんの第一回公判が行われた。一二月二日、稲垣さんが西成署前で行った、労働者への暴行事件への抗議行動の中で、果たして「氏名不詳者数名と共謀の上、…傷害を負わせた」というデタラメを、検察がどうやって立証するのか?という点に注目が集まった。
 初めに、弁護側による起訴状に対する求釈明があった。その中で、「捜査当局は、稲垣さんの氏名を把握しているはずなのに、(稲垣さんが取り調べに応じていないことを理由に)被疑者名をわざわざ「自称・稲垣浩」としているのは「瑕疵」(法律で通常あるべき品質を欠いていること)があると言わざるを得ず、予断を持って稲垣さんの印象を悪くしようとする意図があるものと思わざるを得ない」という指摘があった。

警察による虐待行為

 意見陳述で稲垣さんは、一一月二五日に西成署内で暴行を受けた労働者から相談を受け、「二人とも虫けらのように扱われた」「もう二度と警察には行きたくない。パトカーが側を通るだけで恐怖を感じる」と語っていることを挙げ、稲垣さん自身の釜ヶ崎での三四年に及ぶ活動の経験から、この暴行事件が嘘ではないことが分かった、と語り、逮捕時の手錠を、左手の甲と右手の掌が向かい合わせる形でかけられ(警察による虐待行為)たり、血圧測定の時、重ね着した服の上から測定され、また聴診器を当てられたりするなど、稲垣さんへの処遇に大きな問題があることなどが暴露された。稲垣さんは、「本件は西成署への抗議の最中に発生した事件です。私はこれまで暴力を容認したことはありませんし、(共謀したとされる)Aさんとは顔見知りでもありません」と締めくくった。
 抗議行動の最中、常設の監視カメラに加えて、多くのハンディカメラで撮影していた西成署こそ、稲垣さん・Aさんが無実である証拠を握っている。   (編集部 小比類巻)
2005年04月13日更新
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偽りの平和
 この現実の中で、平和とは何だろう。イラク・パレスチナでは破壊と殺戮、支配と抑圧が続けられている。国内でも排外主義が煽られ、権力と富を独占する者たちが、労働者・市民に犠牲を強いている。
 この偽りの平和はすでに戦争だ。従順な労働者・市民として使い捨てられる生活が平和であるわけがない。疎外され、抑圧された私たちの生命力を取り戻す取り組みこそが、改憲の動きへの反撃の力になり得るのではなかろうか。 (ろ)
2005年04月10日更新
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介護職に向いている職員ほど、どんどん辞めている?!
 連合が介護施設職員を対象とした労働環境調査結果を発表したらしい。石川県のグループホームで介護職員が入居者を死亡させる事件があったばかりだけにタイムリーである。簡単に言えば「疲労度が増すと年寄りに対して憎しみが増す」とのことだ。当たり前やないか!。
 で、そのあとに「身体拘束の経験も六割」と続くのだが、これも介護職員の疲労度のためと紹介されている。おいおい法律で禁止されている行為を介護職が勝手にやったら訴訟沙汰になるぞ。これは施設側がそう指示しているからだろ。そこを問題にしろよ、って思う。それで、「労働環境の改善が急務だ」となるのだから陳腐である。
 介護現場では、介護職に向いている職員ほど、どんどん辞めていっているように見える。残っていくのは、言い過ぎかもしれないが、年寄りに施設の都合や職員の業務パターンを押しつけて平気でいられる人たちばかりのようである。だから、調査結果で報じられた現象が出現しやすいのだろう。でも、これは「介護職の疲労」に原因があるのではなくて、「介護職の現場での感覚」が施設の管理職にも監督官庁にも、医者や看護師にも、さらに我々市民にもないからではないのか。
 確かに、介護職の社会的地位も賃金も極めて低い。だから、労働環境も悪い。介護職は使い捨て、と思っているやつらもいる。その改善は取り組まれて当然だと思う。しかし、介護保険改正論議が介護職をそっちの方向に追いやろうとしている中で、そんな安っぽい結論だけでいいのだろうか。(K)
2005年04月02日更新
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