2001年 3月15日
通巻 1071号
いよいよ長野県知事の「暴走」が始まった。そりの合わない正当党派官僚の土木課長と、自分で神戸から連れてきた気にくわない特別秘書をマスコミを通じて更迭してしまった。
予想していたことだが、実際起こってみるとバカらしい。自分の気にくわない奴を、何の議論も前触れもなく、たかってくるマスコミの力でレッテル貼りをして斬り捨て、恐怖政治に陥っていく。神戸でも行われた既定のコースだけに、あとの展開は簡単に読める。大衆基盤を喪失して「東京」へと帰っていくのである。最後の味方=マスコミが田中康夫に飽きてしまえば、本当にそうなるだろう。「歴史は繰り返す」と言うが、繰り返せば本当に「喜劇」である。
田中康夫など、そもそもダム反対派から出た代表でもなければ、彼らの支持者でも市民派の代表でも何でもないのである。たまたま今の時代にそれが「売れ筋」で、うまく「売った」にすぎない。ダム反対派の人たちの藁をもつかむ気持ちは分かるが、「英雄待望論」的に田中康夫を信じているのであれば、裏切られたときの悲劇を憂いてはならない。
今こそ原点に帰ろう。田中康夫は、今のところ私たちにしっぽを振る「犬」なのだ。この「犬」を今のうちに如何にうまく使うかこそ、私たちの役割である。長野県で悲劇が起こらないことを心から祈ってならない。(K)
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