2000年 11月25日
通巻 1061号
日米の政局が世紀末の土壇場になって混乱を極めている。自民党加藤派の突然の反乱で森内閣不信任案が可決され、一気に自民党解体まで突き進むかに見えたが、採決直前に腰砕けになった。もはや既成政党の世界では泰山鳴動ねずみ一匹も出てこない。
混迷したアメリカの大統領選挙で、ブッシュ、ゴアどちらが勝ってもアメリカ政治の威信は低下した。世界資本主義は、東西冷戦構造の解体と経済のグローバル化によって世界を支配したかに見えたが、この日米政局の混乱はその低迷と没落を予兆している。
21世紀の時代は政治も経済も文化も人民の手によって握られる時代であることは確かだが、しかし、実現する過程は決して平坦ではない。この先、日米の政局がどのように混迷しようとも、その日米政治の底流には双務的軍事同盟の強化と帝国主義戦争への準備が合意されていることは間違いない。
それは、自・公・保連立から自民・民主連合まで、その政権のたらい回しの中には集団的自衛権の憲法改正を内包した地雷の敷設があることを見落としてはならない。アジアの平和と民族の自立に敵対する日米帝国主義の露骨な談合が双方の矛盾を絡めて進行している。人民は政局混乱の敵失に浮かれているわけにはいかない。(F)
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