2000年 7月25日
通巻 1050号

 事態は相当深刻だと思う。日本共産党第6回中央委員会総会の総選挙中間総括を読んでそう思う。「謀略的反共キャンペーン」を打ち直す組織力の弱さが敗北の原因だと言う。バカが。

 長期低落を続けている党員数と赤旗講読者数。その原因究明なしに、党員拡大運動を大々的に呼びかければ、結果はどうなるか。党活動を、それもほんのちょっとでも経験した人間ならすぐ判る。水増し。数あわせ。尻叩き。またまた、バカが。

 東大出の頭の先尾だけがよくまわる官僚ばかりが党の中枢に昇っていく。言葉巧み。スマートなテレビ映り。数字を駆使した自党の自画自賛。人が見えないエリート。人の力を信じることのできない官僚。その質こそが人々から問い直されているのに。

 政治は理論に向けて人々を組織するもの。「人は、たいてい損得で動いている。でも損得を越えて人が動くこと。時として生命までもを賭けることを信じられない人間に政治を語る資格などない」と先輩に教えられた。ほとんど絶望的とも見える現実もある。

 けれど、大阪10区で辻元清美は、間違いなく、自民・公明連合軍を打ち破った。時間を積み上げて人々に判りやすい理念を訴え続けた候補者の努力に、人々は応えた。たった一歩。でも大きな一歩。

 党組織の質は党員の日常生活の質に拠っている。どんな理念が日常を貫いているのか。日共の解体は他人事ではあり得ない。 (M)

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