2000年 7月5日
通巻 1048号

 今回の総選挙で組織政党といわれる共産党と公明党が大方の予想に反して議席を減らした。私の予想では共産党は40議席くらいに伸ばし与野党伯仲のキャスティングボードを握れば面白くなると見ていたが半分の20議席に減ってしまった。

 不破も志位も記者会見で口を揃えて自公保連立与党の大量の謀略ビラのせいだと責任を転嫁するが、内向きの組織体質を露呈して見苦しかった。議会主義に転換して40年。ここぞチャンスとばかり野党連立政権を提唱したが、日米安保も自衛隊も君が代・日の丸も容認するとは社会党の二番煎じ。

 反省して頑固に護憲と福祉を訴えた土井社民党が19議席に伸ばしたのは皮肉である。市民運動や無党派に背を向け、選挙以外に何もしないで気が付くと党官僚も議員も党員も組織の奴隷でボロボロに疲弊していた。そんなにネガティブキャンペーンの亡霊が怖いなら、たまには滝に身を清めて怨霊の声を聞くがよい。

 共産党にも公明党にももう私たちは期待しない。期待できるのは私たち自身だ。一人だけではだめだと引っ込んでいたってだめなんだ。一人でもできるんだ。たかが選挙というなかれ。一人が立ち上がれば自公保にも勝てるんだ。それが小選挙区大阪10区の選挙だった。   (F)

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