2000年 4月15日
通巻 1041号

 「三国人」発言問題で、石原は「よく文脈を読むべきだ」と言ったが、まさにその通りだと思う。マスコミが「三国人」が差別語にあたるのかどうかで騒いでいるが、重要なのは「有事があれば、殺しての構わない輩が国内にいるんだ」と石原が言明したことにある。自衛隊が治安出動するということは、戒厳令を引くことと同値であり、そのことは憲法を停止し、人権を踏みにじるということである。石原は確実にこのことを意識して発言したに違いない。どうしてみんなこのことに反応しないのであろうか。関東大震災のときも、軍が朝鮮人を殺害したではないか。

 石原が差別主義者であるのは昔からだから、今回も「やっぱり」としか思わなかった。驚いたのは「市民」の七割の連中がこの発言を支持したということである。要するに、これが日本人の「国際化」の正体であり、「民主主義」の現状なのだ。石原が急きょ詫びを入れたのも、きっとこの得体の知れぬ「市民」に恐怖したのだろう。

 石原のような奴を権力の中枢から引きずりおろしたいと思うのだが、その前に「市民」なる者たちも何とかしなくてはいけない。どうすればよいのか分からないが、ただ「革命」を起こすだけではどうにもならないようだ。           (中)

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