2001年 1月5日
通巻 1064号

 重信房子は、人民新聞第1061号(昨年11/12掲載)の手記で、「私の逮捕の結果、多くの人々に多大の迷惑をかけてごめんなさい」と謝っている。

 彼女の逮捕劇や迷惑のかけかたを見ると、あまりに幼稚すぎる。「いつ司法に身を委ねても良い準備を完了する予定でいました」と弁解しているが、逮捕者を出した高槻の某病院にかけた迷惑は、ごめんなさいと謝ってすむ問題ではない。

 戦前にも出獄した世間知らずの革命家がいて、特高監視の中を無警戒に友人をオルグして回り、半年目に158人の検挙者を道連れに豚箱に舞い戻った(春日庄次郎の共産主義者団事件)。

 この革命家は友人に迷惑をかけても迷惑と思わず、自分は正しいと思いつづけた。謝った重信房子の方が素直とは言えるが、犠牲の多い革命の失敗から学ばない革命家は革命家とは言えない。

 もっともガサ入れしか能のない公安警察も、戦前特高の末路そっくりだが。        (F)

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