2001年 1月5日
通巻 1064号
旧「共産」圏が崩壊して、すでに10年がすぎた。かの国の人たちはそれで「自由」を手に入れたことは報道で知っているが、幸せになったかどうかを報道で確認することではできない。では、あの「カクメイ」とはなんだったのだろうか。混沌としている。
日本でもマルクス主義者の権威は失墜し、彼らの多くがそれを標榜するのをやめてしまって、迫力がない。1995年を契機として台頭し、市民派と無党派を基調とする輩は、現代世相を反映してか、自分のまわりに「やさしさ」のバリアを張り巡らし、その外と内とを明確に「差別」して、「我々は新しくて正しい」ことを連呼して、結局、無責任である。誰もこの輩に挑戦する者がいない。
どこもかしこも、まさに思想的・イデオロギー的な混沌のまま、新世紀を迎えてしまった。これからどうなるのだろう。ただ言えることは、過去の清算なしには新しいものは生まれないということである。生産的で速やかな過去の清算に努めたい。 (K)
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