2003年11月15日
通巻 1161号
社民党がなくなりました。と言うとお叱りを受けそうなのだが、、民主党結党後の社民党は良くも悪くも「土井たか子」という一枚看板だと世間様は理解してきたのだから、その看板が落ちたとなれば「なくなった」と思われるのもいたしかたない。でも問題は「社民党がなくなった」ことではないだろう◆実に今回の選挙は盛り上がらなかった。投票率も低かったので、生来選挙キライな私の気分だけが原因ではないようである。これは世間様がそうだったというわけでなく、ある意味で何らかの社会実践に関与している者でもそうだったのではないだろうか◆日々目の前の仕事(社会実践)で地域政治に関わっていると、選挙を通じた「政治」――特に国政の「政治」に関心が薄れていってしまう。「自分の目の前の情況とは関係ないし、別に何か役に立つわけでもないし…」という感覚である。自分の目の前にあるものと、代表者を議会に送り出すこととの間の媒介項がなくて、「議会―国会」という場の政治活動を位置づけられていない。そもそも「あったのか」という議論も起こりそうであるが、そうであるならなおさら考え直す時期にきているのであろう◆さて最初の「社民党がなくなった」という問題にかえってみると、それは私たちの中で何を失ったことになるのだろうか。それとも、なかったものを認識できたということになるのだろうか。 (K)
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人民新聞社
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