2003年 5月15日
通巻 1144号
学生の頃に生協のおばさんに仕込まれた癖で、今でもスーパーで買い物をする時には、商品の裏のラベルを見てしまう。だからといって、商品を選ぶ際の基準にしているわけでもないので、ちょっとした優越感のような、愚にもつかないことなのだ。見ててずーっと解せないことが一つある。
何の話かというと、醤油と豆腐など大豆を原料とする商品のことである。実はこいつら、だいたいどれも「遺伝子組み換え大豆未使用」と表記されているのである。これはおかしい。食料やグローバリズムの問題に詳しくなくても、それが米帝国から大量に輸入されていることぐらいはわかる。
詳しい人に聞いたところ、日本の自給率は2割程度らしい。その残りの9割が米帝国からの輸入で、かの帝国で遺伝子組み換え大豆の作付け率は7割とも8割とも言われている。なら、どう考えても、巷には遺伝子組み換え大豆しかないはずである。
ここまで分かれば、ラベルの表示が虚偽であるのは明白であるのだが、先の詳しい人の話だと、これは法律に触れない合法的な表記なのだそうな。それによると、主原料の9%以下のものは入っていないことになるらしい。くそ、我々は国家によって騙されているのだ!大豆をこの手に握らねばならない!……といいながら、今日も最も安い醤油と豆腐を買うのであるが、この食生活こそに問題があるのかもしれぬ。 (K)
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人民新聞社
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