2003年 1月15日
通巻 1132号
18年前から、蜂蜜を使い材料を吟味した人気商品の「マヨネーズ」に対し、昨年7月、農林水産消費技術センター(農水省監督下の独立行政法人)が、JAS法(日本農林規格)の表示基準不合格という指摘をした。JASのマヨネーズ規格には、砂糖は許可しており、蜂蜜は許可していないという理由。JAS法に違反すれば、5年以下の懲役または1億円以下の罰金。
無登録農薬事件から端を発した農薬取締法改正は、化学農薬の使用は規制緩和に向かい、自然界のものは「特定農薬」の指定を受けないと使えなくなる。ドクダミ・ヨモギ汁・牛乳なども、「特定農薬」の指定がなければ、ベランダ園芸であっても法律違反で捕まる。合鴨も除草剤と同じ農薬に分類され、合鴨農法は「農薬」を使用しないとできなくなる。これでは手取り除草をする人間も農薬登録が必要だという理屈だ。違反に対しては3年以下の懲役、100万円以下の罰金。
こうした動きに絡んでいるのが、食品工業会社の大手、農薬会社の大手であることは審議してきた委員のメンバーを見ればわかる。「食と農」の安全・安心で責任を問われた農水省・厚生省は、罰則強化を既得権益の維持にすり替えている。環境保全型農業が切り崩され、有機農業を営む良心的な小規模農家が閉め出され、資本のためのビジネスチャンスを作る方向だ。官行政癒着の壁を打ち破ろう。 (I)
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人民新聞社
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