2002年 6月5日
通巻 1112号

 「重要4法案」の会期延長をめぐって国会がゆれている。防衛庁の情報公開リスト、福田の非核3原則見直し発言で、敵失というか、自滅というか、小泉内閣の支持率ダウンでブレーキはかかったが、気になるのは、小泉と自民タカ派を挑発するブッシュの影である。

 しばらくはW杯サッカーの狂騒でかき消されてはいるが、9・11のニューヨーク自爆テロもCIAの誘導説が浮上し、秋の中間選挙の焦点になろうとしている。ブッシュのやけくその次の標的は、第一にイラク、第ニは北朝鮮だ。

 有事法制の今国会成立に小泉がしゃかりきになったのは、このためだ。福田発言はその露払いだったと言える。だから小泉は福田の首を守った。政権末期の小泉のやけくそが危険だ。

 敗戦から57年、朝鮮戦争から52年、日米安保から50年、戦争は忘れた頃にやってくる。第2次朝鮮戦争を防ぐ力が今の日本にあるか。日韓W杯サッカーで騒ぐのも悪いとは言わない。が、朝鮮半島の統一と平和を忘れてはいけない。

 日本の米軍基地から発射される一発のミサイルが、何百万人の北朝鮮難民を生む。日本にも難民は押し寄せる。瀋陽事件はその兆候だ。日本人にはその危機意識がないのが怖い。  (F)

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人民新聞社

 

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