2002年 1月15日
通巻 1098号
「負うた子に教えられ」と言うが、毎年正月にやってくる孫たちの質問から考えさせられることが多い。今年は「日本の自衛艦がアメリカを応援してなぜ悪いの?」、去年の正月は「『日の丸・君が代』はどうして悪いの?」だった。
自衛艦の海外出動も日の丸・君が代も世間では「常識化」しているのが、子供たちの疑問の中に反映されている。一応説明はするが、子供には理屈は分からない。私の影響よりも世間の影響の方が強いことがよく分かる。こんな場合は頑固さに徹して、「おじいちゃんがこんなに反対しているのは何故だろう」と考えさせることしかない。
大学の教師をしている友人に聴いた話だが、最近の学生は授業以外の時事問題には極端に関心が薄くなっているそうだ。社会人学生に至っては、「そんな話に授業料は払っていない」と怒る奴がいるらしい▼昨年末の「不審船撃沈?」は、「有事法制化」に向けての猿芝居だということは、分かる者には分かっている。台本は2年前の北朝鮮「不審船捕り逃がし」「テポドン発射」と「周辺事態法」「日の丸・君が代」法制化の二番煎じだ。
なのにマスコミ操作で、世間ではこれがどんどん「常識化」していく。意味不明の小泉語録人気の秘密はこの「世間の常識」が背景にある。 (F)
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人民新聞社
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