2001年 11月25日
通巻 1094号

 銀行各社の中間決算の赤字転落を受けて、12月6日の株式市場は債権放棄ゼネコン9社の株価が額面の半分以下に落ち込んだ。青木建設が先陣を切って経営破綻した。次は株価19円(同日値)のフジタの順番だが、JR高槻北地区再開発では奇妙な現象が起きている。

 フジタの猛烈なテコ入れで来年4月についに再開発の工事着工が決まった。総事業費430億円の高槻市最大のプロジェクト。盛大な祝賀パーティーが8日に開かれた。再開発事業はデベロッパー(協力業者)の工事落札が既定路線である。フジタは倒産しても工事受注は折込済みなのである。

 大阪府はこの計画を認可したのだ。倒産ゼネコンでも公共工事の発注は民事再生法ではダメだが会社更生法ならできるらしい。「一体どないなっとんねん!」と言いたい。フジタはすでに1200億円の債権放棄を受け、それでも再建計画が達成されず、その上にまた公共事業430億円の注入だ。どこまで税金をドブに捨てるつもりか。

 工事完了予定は3年後、この間に契約テナントが逃げたら、空床の穴埋めは認可した自治体が責任を負わねばならない。ゼネコンの食い逃げである。りんくうタウンやあべの駅前再開発がいい例だ。ええかげんに市民も怒らなあかん。(F)

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