2001年 10月25日
通巻 1091号

　「何じゃこりゃ！」と思うことが年に数回はあるものだ。WTCビルに飛行機が突っ込む映像にも「何じゃこりゃ！」と思ったが、それ以上に「田中真紀子の籠城」にもっと「何じゃこりゃ！」と思った。それでも田中真紀子を支持する「シミン」もいるらしいが、きっと奴らは「臣民」の生き残りに違いない。

　事の発端は、田中真紀子が「陛下も私ががんばっていることをねぎらっておられた」と内奏の内容を公表したことに始まるらしい。「陛下の内奏」は、昭和天皇の御代に某防衛庁長官が「陛下も再軍備を望んでおられる」との発言しててんやわんやの大騒動になって以来、「家族に雑談で話してもならない」馬鹿げた最重要機密事項となったらしい。それで、まじめな官僚たちの中で「あのような迂闊な奴を陛下に近づけては、どのうような類が陛下に及ぶか分からん！排除だ排除！」と勢いなったようだ。田中真紀子の方は方で、陛下の拝謁の栄を賜られないことに本気で怒っている。

　「内奏?」、「陛下に類?」、「拝謁の栄?」…、いったいいつの時代の話をしているのか。要するに戦前の思考法がまだ現存しているのである。マッカーサーもあの世でビックリしているだろう。本当の伏魔殿は、千代田区のど真ん中でのざばっているアレのことに違いない。　　 　 　　 　（Ｋ）

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人民新聞社