2002年 1月5日
通巻 1097号

 昨年一番印象に残った言葉―「強者はすぐに忘れる。弱者は決して忘れない」

 踏みつけた奴は何も覚えていなくても、踏みつけられた者は絶対に忘れない。それが不変の真理なのだ。爆弾を落として去っていった連中のことは、世代が変わっても許さない。例え、顔では笑っていても。それが、歴史の原点だ。

 何のために堪えるのか。保身、打算、家族。しかし、忘れたのでは断じてない。許したのでは断じてなかった。怒りだけがふくらんでゆく。ゆがんでいるのが何故悪い。怒りを隠して生きていれば、すべてはゆがむ。

 21世紀の激動を象徴する同時テロに対して、前世紀の知性しか持たない野蛮な強者が、居丈高に世界を踏みにじっている。正義を振りかざせば振りかざすほどに、前世紀の遺物が人々の眼に映る。彼らに21世紀を渡してなるものか。

 強者はすぐに忘れる。弱者は決して忘れない。          (M)

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人民新聞社

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