2002年 1月5日
通巻 1097号
生命が発生し分化してきた歴史の中で、人間以外の生命は種の内部で「報復」という行動をとったことがない。それぞれの種は絶えず自らの種が生き延びるためにしたたかな生存戦略を持っている。自然の地殻変動に適応しきれず絶滅していく種はあるが、自ら衰退を選ぶ種は存在したことがない
また130万種といわれる生命の種は、相互に依存しあい共生分化してきた。ここには弱肉強食の原理はなく、1人勝ちはありえない。食べることは殺すことだがこれは報復ではなく営みであり循環だ
都市は人類という種が単一で大規模に生息する異常な固体群だ。それは自然を収奪するシステムとして増殖し続け、人類の1人勝ちの様相を呈している
自然に依存して生きる人々と、自然を遮断することで自然を収奪して生きる人々の報復連鎖が続いている。人類のしたたかな生存戦略は、都市が生命系の原理を取り入れ一人勝ちをやめること以外にない。(I)
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人民新聞社
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