川柳時評 |
大整理 大総括の秋ぞいま
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乱鬼龍 |
2001年 8月25日
通巻 1085号
熱き7月の参院戦は、文字通りの熱き炎天下の戦いの日々であった。 私は、比例区は「小森たつくに勝手連」を軸に小森龍邦さん(新社会党公認候補)、選挙区は新垣重雄さん(東京選挙区、沖縄社会大衆党、新社会党共同推薦、無所属)を、主に東京のベットタウンとも言うべき三多摩地域を中心に、精一杯、懸命に取り組んだ。 結果は、すでに御承知のように、新社会党にとっても新垣重雄候補にとっても、全く予想以上の大敗であり、惨敗であった。 このような結果になぜなったのか、根本的敗因はどこにどのようにあり、また求めるべきか…。さまざまな議論もあり、見解もあるだろう。 私はこの選挙戦を当初から負け戦♀o悟で非常に厳しい見方をしていたし、そのことを親しい友人や、選挙戦の中でも話のできる人たちにも伝えてきた。 しかし、その私の予想≠もはるかに越える形で、選挙戦の厳しくもリアルな結果は出た。 私はこの負け戦を負け戦として、自分の今の力量を精一杯出し切って、必死になって汗をかき、かき切ったから、別にそのような意味においてなんの後悔もないし、落ち込んでもいない。 だが、それとは別に今回の「新社会党」(また、新垣選挙)の惨敗は、決してひとり新社会党なり新垣選挙なりの惨敗などではなく、「社民党」や「共産党」(そしてそのまた、それに連なるものとしての「市民派」や「新左翼」をも含めた)なども、丸ごと包み込んだ=Aいわば戦後革新勢力総体≠フ完全な歴史的敗北であり、戦後革新≠ェ今まで唱えてきた理論≠竭I挙スタイル…といったもの全ての総破産≠ナあり総否定≠ナはないか…というくらい、この惨敗の歴史的意味≠深く、鋭く、正確に捉え、確認すべきてはないかと思う。 そして、もはやこの程度の革新の論理と運動≠ナは、「日の丸・君が代」「教科書問題」「靖国」「改憲」…と打ち続く支配階級の側の反動攻勢≠ノとても太刀打ちできない。ましてやそれに打ち勝つことなど、最初から無理というものだ…というくらいにも、民衆の側の。絶望≠ニそして直感力≠ヘ、来ている…というくらいに私は考えるべきだと思う。 だからこそ、たとえ相当インチキくさいものとしても「小泉革命」なるものの革命性 に、たとえそれが一時的なものであるにせよ、国民の多くが(無力・無能な革新勢力≠ノ比して)、希望の幻≠見たとしても、果してそれが愚かであるなどと単純≠ノいえるだろうか 少なくとも小泉革命≠ネるパワーに対して、圧倒的に守勢≠ナあり、「戦後民主主義」のワクを越えることのできない革新勢力≠ノそれを非難する資格など私はないと考える。 今、時代はグローバリゼーションの矛盾の激化の中で、好むと好まざるとに関わらず、倒産、失業、自殺、ホームレス…といった階級矛盾が日々に激化してきている。 こうした矛盾の先に予想される階級的激突の日≠予想して、支配階級の側は、あらゆる反動諸政策・諸立法を、着々と推し進めている。 こうした時代状況の中で「庶民の家計をあたためる政治」とか「○○を守れ」といった革新の側≠フスローガンは、一体どのように人民大衆に映っているといえるだろうか。 そのことヘの一つの回答≠ェ、今回の参院戦の結果に出たのだと私は考える。 私たちはその程度の革新の論理、そして運動(論)≠ニ、できるだけ速やかに、そして徹底的にオサラバして、この秋からのより厳しくリアルな行動へと、自分自身の変革も含めて進んでいかなければならないと思う。 |
>> 参考 参院戦総括「戦略を見失った左翼勢力」(北川哲也) (1087号)
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人民新聞社
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