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2014/7/15更新

イスラエル人少年3名の拉致事件
口実にしたイスラエル軍大規模侵攻

イスラエル在住 ガリコ 美恵子さん

イスラエル人少年3名が何者かに拉致された事件を口実にして、イスラエル軍は、ヨルダン川西岸地区に大規模侵攻を行ない、ガザへの空爆も行っている。

今回の侵攻で、パレスチナ人15名が死亡し、約700名が逮捕されたほか、大学・医療機関なども破壊された。「報復」と呼ぶにはあまりに過大で、むしろ拉致を口実とした「軍事侵攻」と言える。

入植地住民によるパレスチナ人殺害も起こっているため、パレスチナでは侵攻への抗議が大規模に広がっている。強化されたガザ空爆への反撃で、ガザからロケット弾がエルサレムに着弾した、との報もある。イスラエル在住のガリコ・美恵子さんより緊急レポートが届いた。5面のレポートは、3少年の死亡が確認される前(6月22日)のもので、イ軍の暴虐ぶりが報告されている。(編集部)

※ ※ ※

6月12日にイスラエル人入植者3名の少年(2名は西岸地区内にあるユダヤ教神学校の生徒、1名は兵士)が西岸地区で行方不明になったことで、イスラエル軍はパレスチナの220の市町村へ侵入、攻撃し、約千件の民家やチャリティで運営されるヘルスセンター、教育機関、大学、報道機関の内部を破壊し、700名におよぶパレスチナ人を「容疑者」として逮捕し、多くの死傷者(死者15名、負傷者不明)を出している。イスラエル政府は「拉致事件はハマスの犯行」と断定しているが、ハマスは否定している。

3名の消息が、ほぼ同時にへブロンとベツレヘムの間にあるグッシ・エツィオン交差点で途絶えたことから、軍はまずへブロンとその周辺の村全てを封鎖し、全民家を家宅捜査した。昼は洞窟や野原、水道管などを捜査し、夜は軍犬を使って眠っている民間人をたたき起こして、家の中をひっくり返し、壁を破り、ドアを爆破し、家財を壊し、金銀を没収し、抵抗する者を逮捕し、銃撃し、2名の死者を出した。

へブロンの次には、ナブルスとラマーラへ侵攻し、男性2名を銃殺した他、25名に重症を負わせ、9名の身柄を拘束し、5カ所のハマス資金で運営されている奉仕機関の内部を荒らした(ナブルスでは、モスクへお祈りに行く途中だった難聴の男性が、「止まれ」の警告が分からず銃殺された。ラマーラでは、軍侵攻への抗議行動に参加して帰宅中の男性を銃殺)。

その後もイスラエル軍は、へブロンやベツレヘムの周辺の村および難民キャンプへ侵攻し続けているだけでなく、国際法違反のユダヤ人入植地に住むイスラエル人による対パレスチナ人への暴力が、頻繁に起こっている。

イスラエル軍は『捜索により、へブロンのハマス関係者宅の床下数箇所から武器や爆発物製造用器具を発見した』と発表し、いかにイスラエルが危険な状況にあるかを国民に印象づけようとした。

同時期、シリアとの国境で国境設備関係の職務走行中の車にシリアから発射されたと見えるミサイルが命中し、同乗していた職員の息子(13歳)が亡くなった。イスラエル軍は即、最新型ミサイルを使用してシリアの9カ所を空爆し、翌日アサドが犯行を認める声明を発表した。これによりイスラエルでは、「周辺から常に狙われている」という被害者観念と戦闘意識による国民の団結が強まった。

一方、パレスチナ自治政府は22日、イスラエル軍によるパレスチナへの攻撃を停止するよう国連安保理に働きかけるよう求めたが、アメリカのパウル議長の反対により、イスラエル非難決議は採択されなかった。

ガザからはハマスによる30発以上のロケット弾がイスラエルに飛んできており、一発がイスラエル南部に着弾し工場が炎上したことで、イスラエル空軍によるガザ空爆は激しさを増している。24日にはガザ7カ所を空爆し、3歳児の少女が亡くなり、家族も重症を負った。

そして30日、「行方不明になっていたイスラエル人3名の死体が、西岸地区へブロン北部ハルフールの穴で発見された」とニュースが流れた。

街にあふれる「アラブを殺せ」の声

同日夜には、エルサレムの中心地シオン広場に多くの人々が集まり、追悼のロウソクがともされ、演説や慰めの歌が溢れた。翌日、イスラエル政府主催の葬儀に参加した何万人もの入植者たちが午後には怒る人波となり、エルサレムの中心地は「アラブ人に復讐を。アラブを殺せ。奴らは罪人だ」と口々に叫ぶ人々で溢れかえった。

私は広場の近くで、占領反対デモ仲間のイスラエル人青年3名に会った。声をかけると、その1人が「最悪の事態だ」と言った。たまらなく悲しい目をしていた。「さっき道を歩いてたら、アラブ人3人が入植者の集団にリンチにあっているのを見た。警察に通報したら、すぐにパトカーが飛んできた」と話してくれた。国内各地で頻繁に起こっているリンチ事件に関して、 一般市民は復讐することを要求しているが、ナタニヤフ首相は長期戦を希望していない とニュースが流れた。

今、パレスチナ人は一人で道を歩けない状況にある。私の同僚たちは、バスに乗らずタクシーで家に帰っている。

エルサレムでは、復讐を叫び路上を歩き回っていた何千人ものイスラエル人「復讐結束団」のうち、路面電車を止めようとするなど過激な行動が理由で50名が警察に捕まった。西岸地区では、軍によるパレスチナ人への無差別チェック、拘留が繰り返されており、ジニンでは、ラマダン明けの食事を家族に届ける道中だった21歳の青年が、覆面のイスラエル兵士に襲われ殺害された。ガザはこの日、34カ所が空爆をうけ、最低4名の重症が報告されている。

7月2日には、東エルサレム、ショーファット地区住民の16歳の少年が、路上で何者かに連れ去られた後(ガソリンを飲まされ暴行を受け、焼かれた)、死体が発見された。また、9歳の少年が、東エルサレムのベイト・ハニーナで行方不明になった後、鼻を折られ唇が腫れた姿で警察に保護された。両事件ともイスラエル人入植者による犯行である可能性が強い、と警察が発表したが、少年がイスラエル兵に誘拐され、路上で暴行されている場面が、民家のセキュリティーカメラに録画されていた。ラマーラでは、若い女性ジャーナリストが軍により身柄拘束された。

ラマダン開始後初の金曜日、イスラエル警察は、午前4時から午後8時まで男性イスラム教徒のアル・アクサ・モスク参拝を禁止すると同時に、各パレスチナ町村へ侵入攻撃を行った。シルワン、アザリヤ、ショーファット等各地で、軍の催涙弾やゴム弾に対抗し地元の少年たちが投石で応戦。東エルサレムのマアレ・アドミム入植地付近では、入植者用バスにパレスチナ人による投石が行われ、フロント・ガラスやサイド・ガラスが割られた他にも、多くの地域で、イスラエル軍の攻撃や入植者による無差別リンチに対する怒りが爆発している。

これほどパレスチナ人が捕まるか殺されるかを覚悟で丸腰でイスラエル軍に立ち向かうのは、第2次インティファーダ以来である。しかし、アル・ジャジーラの記者が東エルサレム住民に『インティファーダになると思うか?』と質問すると、答えは『ノー』だった。『第2次インティファーダの頃は、分離壁がなかったために、西岸地区と東エルサレムのパレスチナ人が連帯することが可能だった。しかし今、私たちは分離壁で分断されてしまって、がんじがらめになっている。闘ったら皆殺しになる』と加えた。

イスラエル人の復讐熱が高まる中、リアル・ニュースの中東担当者が、ユーチューブを使って以下の旨を発表した。

「イスラエル人3名が行方不明になった数日後、既に『彼等が死んでいること』をイスラエル政府および軍は知っており、イスラエルのメディア関係者にはそのことが洩れていたが、ニュースとして発表することが禁じられていた」

ハルフールに住む知り合いの話では、『イスラエル軍のヘリコプターがやってきて、地面を掘り、帰っていったが、死体の運搬はされていない』とのことだ。実際に見つかったのは死体ではなく、IDカードらしいが、IDは偽造することもできる。遺体の写真は公開されていない。イスラエル人3名が本当にハルフールで殺されたのか、謎である。

イスラエル政府は、ファタハとハマスが和解したことを非難し、パレスチナ全体に大規模攻撃をかけて多くの被害を出し、イスラエル国民の「反アラブ」感情を盛り上げた。今日7月6日は、ユダヤ側で働く東エルサレムの住民一斉ストが予定されている。しかし、ストをしてもイスラエル企業には痛くもかゆくもない。拉致事件は、イスラエル政府と軍の思惑(パレスチナの力を弱体化させ、経済をたたき、イスラエルの軍事力強化を国内外に納得させること)に利用されたのである。

根拠なく「ハマスが犯人」と断定、「捜索」口実に侵攻・空爆

拉致事件の背景にあるもの

昨年7月から続いていたパレスチナとイスラエルの和平交渉は決裂した。パレスチナ側に対し、「イスラエルがユダヤ国家であることを認め、今後もイスラエルがパレスチナを占領し続ける」ことなどを要求しながら、パレスチナ側の要求には全く応えないばかりか、今まで以上に土地略奪を強化し、入植地拡大を猛烈なスピードで強行するイスラエル政府。これに見切りをつけたアッバス議長は4月23日、ハマスとの和解を発表。6月2日、パレスチナ自治区に統一内閣が発足した。

ファタハがハマスとの和解を発表すると、イスラエルは直ちにガザを空爆し、ハマス関係者の多いへブロンを中心に大規模な住民立ち退きや家屋崩壊を行った。5月末、へブロンで少年3名が「投石」容疑でイスラエル軍に銃殺された。

こうしたなか、6月12日夜10時過ぎ、ヨルダン川西岸地区へブロン付近のC地区(イスラエル軍が管理)で入植地内のイェシバ(ユダヤ宗教学校)の生徒3人が行方不明になった。

イスラエル政府・軍は、「捜索」を口実にパレスチナ自治区を大規模侵攻している。ナタニヤフ首相の目的は別にあるようだ。

※ ※ ※

イスラエル少年3人が行方不明になる寸前、1人が両親に電話で「今から帰宅する」と伝えている。その数分後、本人からイスラエル警察に「誘拐された」という通報が入っている。

しかし、なぜか警察は軍に連絡しなかった。イェシバが軍に連絡を入れたのが、午前2時と午前3時だ。へブロン付近でイスラエルナンバーの車が燃えているのをパレスチナの消防隊が発見し、誘拐に使われたかどうかを捜査中、と発表された。

翌13日、イランを中心に活動しているテロ組織が、「イスラエル人3名の拉致は、5月に殺された少年3名の復讐」と犯行声明を出した。しかし、イスラエル当局は、証拠が全くないにもかかわらず、《ハマスが犯人》と断定し、ハマスと和解した「パレスチナ自治政府にも責任がある」と発表。犯人が捕虜交換を要求しても、「交渉しない」と声明した。ハマスは過去、イスラエル人を拉致した際は必ず犯行声明を出してきたが、今回の事件については関与を否定している。

同13日、ガザからロケット弾が飛んできた。イスラエル側の被害はないが、軍は対空ロケットを2台設置するとともに、ガザのチェックポイントを完全閉鎖し、8カ所に空爆を行なった。これで重症を負った10歳の少年が、3日後に病院で死亡した。

また、へブロン付近の主要道路全てに臨時検問所を設け、通行禁止令および夜間外出禁止令を出し、へブロン周辺の民家を襲撃して、ハマス関係者を含める80人を拘束。ある民家では、ロケット弾を使用してドアを爆破し、7歳の少年を含む3名が重症を負った。イスラエルは予備軍招集も行い、一晩でイスラエル兵の数は倍増した。

14日、イスラエル当局は、「一般パレスチナ人の身柄や生活に危害を与えない捜査を行っている」と発表しながら、パレスチナ自治政府議員を含む40名およびハマスメンバーの妻2名の身柄を拘束。同時に、アッバス議長に「イスラエル軍の捜査に協力せよ」と電話で要求した。

15日には、軍侵攻範囲がナブルス、ジニンを含む地域に拡大された。ナブルス旧市街やアン・ナジャハ大学では、多数の身柄を拘束。ラマーラでは、ハマス系テレビ局のマネージャーを含む多数を拘束。カランディア難民キャンプでは、民衆が軍と衝突し、20歳の青年が胸を撃たれ死亡した他、22歳の青年も胸を撃たれるなど、多数が重症を負った。ベツレヘム付近では、走行中の車からイスラエル軍の検問所に向けて発砲があり、銃撃戦となっている。

エルサレムの「嘆きの壁」には、少年たちの無事を祈るユダヤ人2万5千人が集まった。ユダヤ宗教指導者は、カトリックのローマ教皇フランシスコに、「誘拐された少年たちの解放をパレスチナ自治政府に呼びかけるよう交渉してほしい」とメッセージを送った。

ファタハ高官モハマッド・マダニは、「イスラエル完全治安地域であるC地区で起こった誘拐事件の責任をパレスチナ自治政府に転化するのは、不当である」と、ナタニヤフ首相を非難。また、ハマスのスポークスマンは、「ナタニヤフが誘拐事件の責任をハマスに押し付け、家宅捜査で村や民家を荒らし、市民を拘束し、ガザを空爆していることは罪である」と述べた。

16日、ラマーラに出かけた友人がこう言った―「道を歩いているのは俺1人だった。イスラエル兵に銃殺された青年を悼んでラマーラ市内の全ての商店がシャッターを降ろして、街は静かな怒りに満ちている」。普段は人の頭しか見えないほど常時混雑しているラマーラの中心地が、である。

銃殺された青年が家を出る前にフェイスブックに残したメッセージがあった。「僕は抗議行動に参加する。イスラエルのやり方にはもう耐えられない、占領がなくなる希望もない。投石する、死を覚悟で」。

イスラエル強硬派閣僚、および元国会議員は、パレスチナ人捕虜に対する処刑や処罰強化を強く訴えた。現在、イスラエルの刑務所では、5千人を越えるパレスチナ人が、裁判のないまま劣悪な状況で拘束されている。パレスチナ人捕虜たちは、理由すら明確にされないまま刑務所で拘束されていることに抗議し、断食ストライキ中で、この日、54日目に入った。

イスラエル軍による破壊と略奪/増え続ける犠牲者

17日、イスラエル空軍は戦闘機でガザ南部の街をミサイル攻撃し、東部地域を爆撃した。ラマーラとへブロンでは、アル・アクサ・ラジオ局事務所内に侵入し、内部を破壊した。

2日間の空爆により、ガザでは4名が負傷。西岸では、3日間でパレスチナ議会議員を含む250名の身柄を拘束。イラン外務省のアフハム報道官が、イスラエル軍によるガザの空爆や西岸地区への非人道的・侵略的な軍侵攻や無罪者の身柄の拘束は犯罪であるとし、「イスラエルは国家テロを行っている」と非難した。

18日、イスラエル軍は、戦車とブルドーザーでガザ地区南部を攻撃。民家を銃撃し、ガザ東部の農家を破壊。へブロン南部では、ブルドーザーで農家を破壊。ラマーラのビル・ゼイト大学へ侵攻して構内を荒らしたほか、ハマスの資金で運営されている教育機関14カ所に侵入し、構内を荒らし、施設・機材を破壊した。

ラマーラ近郊の村に住む友人が深夜、フェイスブックに記録を載せた。「今、隣村に軍犬を連れた700名の兵士が侵攻中、100軒以上の民家が軍に荒らされている」。

イスラエル政府は、2週間前に発表した新入植地数千件の建設予定に加え、東エルサレムでさらに172軒の追加建設を発表。

19日、ハマスメンバー5名が、イスラエル軍によるガザトンネル爆破で死亡。また、イギリス在住のイスラム教徒によるハマスへの寄付が凍結された。

ガザからロケット弾が飛ぶが、イスラエルに被害なし。イスラエルは報復としてガザを空爆。生後一カ月未満の幼児を含む6名が、重症を負った。

20日早朝、イスラエル軍は西岸各地の4つの都市と難民キャンプで25名を拘束し、「捜査」を理由に200カ所を破壊した。へブロンでは、14歳の少年が胸に実弾を受けて死亡、他の数名が重症を負った。カランディア難民キャンプでは、頭部に実弾を受けた22歳の青年が死亡。過去、イスラエル国防省は、一般市民に対する実弾、催涙弾、スタン弾(ゴム弾)の使用を兵士に禁止してきた。しかし、今回の誘拐事件により、すべての武器が解禁となっている。

同日深夜、軍は再度ラマーラ近郊の村々に侵攻。1晩で10名を拘束、15カ所のハマス系施設に侵入したほか、146件の民家に侵入し、21件の金庫が没収された。

21日、パレスチナ北部の村サルフィットで、呼吸不調を訴える60歳の男性を救急病院に連れて行こうとした家族に軍が許可を出さず、自宅で心臓発作により亡くなった。

パレスチナの主要都市はA地区(=イスラエル人の侵入は国際法違反)である。従って、イスラエル軍が西岸地区の全都市に侵攻していることは、国際法に完全に違反している。

また、イスラエル国内では、兵役拒否することが多かったユダヤ教正統派たちが戦闘意識に燃え始め、一般市民の間ではこれまで以上にユダヤ人としての団結が強まっている。「軍事予算が多すぎる」と批判していたイスラエルの国会議員や国民の心が揺らいでいる。

ナタニヤフ首相には、行方不明事件を利用した大きな狙いが3つある。

第1は、奪い・叩くこと。人命を奪い、家屋、家財、器具などを破壊し、怪我人を多数出し、人々から幸福を奪い、経済を奪い、ハマス関係者の力を奪い、パレスチナ民衆の力を叩きのめすこと。

第2は、拉致犯人をハマスに押し付けることで、ファタハがハマスと縁を切るように仕立て、国際社会に同調させること。

第3は、「隣人が敵だ」とイスラエル国民にさらなる洗脳を行い、軍の予算縮小を撤回させること。そして、予備役のイスラエル兵に戦争訓練の場を与え、兵力の需要を促し、あらゆる武器の使用を解禁することで、武器の需要を大幅に拡大することだ。

行方不明から9日間で、パレスチナ人388名がイスラエル軍に拉致され、ハマス関係者の多くがガザに送還され、計5名が死亡した。多数が重症を負い、民家・学校施設、事務所など合わせて約千軒が被害を受けている。ガザからは先週計20発のロケット弾が飛んできているが、全て空き地に落ち、実害はない。ハマスはこれに対し「イスラエルが今後もこのような非道を続けるならば、地獄への扉を開けることになる」と、パレスチナ自治政府治安機関に伝えた。3人のユダヤ人行方不明者の生存は、今も確認されていない。(6月22日記)

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