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2014/4/10更新

新潟から沖縄へ自主避難

これ以上の被ばくを避けるしかない

沖縄在住 山田 義範

私は、新潟市西蒲区に妻と息子の3人家族で住んでいました。ところが、3・11原発事故後から、私と当時保育園に通っていた息子に、体調不良が見られるようになりました。

原発事故直後の3〜4月の時期にも、息子は、毎日外で自転車で走り回るなど、元気に遊んでいましたし、私は食糧と水を求めて、1日何時間もかけて街中を駆け回っていたのです。いま思えば、この時期の高放射線量による初期被ばくによって、健康が蝕まれたのだと思います。

私の体に異変が出始めたのは、2011年3月末です。10日間ほど原因不明の咳が続きました。それから、喉の痛みや異常な喉の渇き、左足の太ももに紫斑が出たり、血便、全身の痛み、動けなくなるほどの体のだるさを感じたりするようになりました。

さらに、「何をしていたか分からないことがある」「探しものが目の前にあるのに気づかない」「どうすべきか決められない」など、記憶力・注意力・判断力の低下もあります。

血液検査の結果、リンパ球の数値が17・5%(基準値25・0〜45・0)という結果が出ました。本を読むと、「放射能被ばくの影響が最初に出やすいのはリンパ球の減少」と書いてありました。医師からも「低線量被ばくによる障害を否定できない」という病状説明書を出してもらいました。

息子についても同様です。2011年夏以降、40℃前後の熱を出したり、喉を押さえ、目やにを出し、体をかゆがり、陰部の痛みを訴えるようになりました。2012年になり、息子は激やせ状態となり、6月には、嘔吐して倒れました。

私は、妻と息子の2人のために、命を賭けて守ろうと必死でした。腹立たしいのは、行政の無理解・無責任です。たとえば、2011年6月、新潟県医務薬事課に対して「ホールボディカウンター(体内に存在する放射性物質を体外から計測する)による被ばく調査をして欲しい」と要望したのですが、県は「専門家が安全と言っているから、必要ない」と拒否しました。また、息子の通う小学校では、線量が0・15μSvある中を、マラソンなどの外での授業を、平気でおこなっています。

私の願いは、ただ妻と息子にきれいな空気と水・食べ物のある土地で、長生きをしてもらいたい、それだけなのです。私と同じような苦しい思いをされている方は多いと思います。現代の医学は、被ばくに対しては有効な手立てを持ちません。これ以上の被ばくを避けるしかないのです。

いまや放射能汚染は、東日本だけではありません。今後は福島で、そして全国で、被ばくによる健康被害はますます深刻化するでしょう。2012年6月、私は沖縄へ移住しました。ブログなどを使って、多くの皆さんに被ばくの実態を訴えています。全国の皆さん、力を合わせてこれ以上の被ばくによる被害をなくしていきしょう。

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