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健康被害は金で償えない

子どもたちに「安全な場所での教育」を!

 「ふくしまの子どもを守れ!郡山デモ」実行委員長黒田節子

大震災以来、「脱原発・郡山デモ」としては、6・11に続き、第2弾のものとなった。今度も雨に泣かされる。連日秋晴れのいい天気なのに、天気予報は土曜の午後だけが傘マーク。

前日夜、雨脚が強まる気配に急きょテントが必要になり、業者に頼み込む。「原発ハンタイの集会とデモやるんです。お金のない市民グループなんで、安くしてくれませんか?」─社長さんの困った顔が目に浮かんだが「そういうことなら仕方ねえな」と、4千円も引いてくれた。

今回ハンドマイクも2台買ったが、その時もほぼ半額にしてくれたっけ。「原発ハンタイ」は、確実に庶民感覚の中でも実感できるゾ。

さて、デモ報告だが、雨は昼過ぎには上がってきた。ヤキモキさせながら、結局「天も脱原だァ!」も、6月デモと同じだ。参加者はおよそ500人。駅前から郡山市役所まで、目抜き通りを一直線。

子どもや妊産婦さんにはご遠慮願っての「被曝現地」デモだ。皆さん、せめてマスク・ 長袖などで防御して欲しい、とは切なる思い。誰しも、被曝したくはない。しかし、いつもおとなしく部屋に引っ込んでばかりはいられないのです。ここで私たちは息をし、生活している(せざるを得ない)。だからこそ、叫ばずにはいられない。

「子どもたちを避難させて!」「安全な空気・水・食べ物を返して!」「野山を、川を、畑を返して!」「東電、補償しろ!」「原発いらね!」etc。怒りと悲しみと祈りのメッセージに溢れ、目一杯元気なデモのうねりに、大通りは確かに揺らいだ。たくさんの人が手を振って応えてくれた。街の人々の反応も格段に良くなっているゾ。(しかし、警備が倍になっている…)

「ふくしま集団疎開裁判」結審間近

(以下一部全文は1429号を入手ください。購読申込・問合せはこちらまで。)

裁判は、賠償金ではなく、単に「安全な場所での教育」を求めたものだ。ガンや白血病などの健康障害が発生してからでは、お金で償うことはできない。審理は異例の延長となった。それは、直前に文科省が公表したセシウムの土壌汚染のデータにより、初めてチェルノブイリ事故との具体的な対比が可能となったからだ。

矢ヶ崎克馬教授は意見書で、ルギヌイ地区という、セシウムの汚染度が郡山市と同程度の地区を取り上げ、「チェルノブイリ事故以後、その地区で発生した異常な健康障害が、郡山の子どもたちをこのままにしておくと、今後、同様に発生することが予測される」と指摘。14人の申立人が通う7つの学校周辺の測定地点を観察したところ、2つの学校が住民を強制移住させた「移住義務」地域に該当し、4つの学校が、住民に移住する権利が認められる「移住権利」地域に該当することが分かった。

しかし、郡山市は次のように言うだけだ。

@その後、順調に学校での放射線量は下がってきた。A転校の自由がある。危険だと思えば転校すればよい。B郡山市は、子どもの学校滞在時間以外は、関知しない。C安全な環境で教育を受ける権利、これを侵害しているのは東電であって、市ではない。D可能な限りの努力を尽くしている。だから、子どもたちの安全な環境で教育を受ける権利を侵害していない。

「これは人権宣言の正反対とも言うべき、人権放棄の宣言です」(柳原弁護士)。

今月、この裁判の判断はくだされようとしている。

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