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映画紹介

ドキュメンタリー「10年後の空へ─OKINAWAとフクシマ」

原発と基地と少年の未来

2011年/92分/制作・じんぶん企画/監督・輿石 正  

この映画は、沖縄の「じいじ」=輿石さんと、福島の「少年」=空くんとの出会いから生まれた。

2011年3月11日、東日本大震災発生、そして福島第一原発事故が発生。

大工さんでありながら、プロのギター奏者でもある空くんのお父さんの村重光敏さんは、最悪の場合を考えて、「子供を放射能から逃がそう」と直感で避難を決定。空くんには「今、いわきには毒の煙がたくさん降っているから、少しの間、沖縄に行こう」と伝 えたという。

この沖縄行きの橋渡しをしたのが、光敏さんの知り合いで沖縄のミュージシャンである知念良吉さんである。

3月18日、福島県いわき市豊間から、村重光敏さん一家3名が、沖縄県名護にある輿石さんの予備校の元寮に避難してきた。ここから、この物語が始まる。

監督の輿石さんは、この出会いについて次のように述べている。

「空くんとの出会いに、不思議な縁を感じた。私自身が父親の仕事の関係で、小学1年から3年まで福島県郡山市で過ごした。幼少期を福島で過ごした過去の自分と、沖縄に避難してきた今の空くんが重なった」

沖縄の自然に触れ、少しずつ元気をとりもどしていく空くんを見て、輿石さんはこの映画を作る決意をする。「じいじは空に伝えたいことがあるのだ…」。

「国家政策による原発と米軍基地。エネルギーと軍事の違いはあるが、原発と基地の問題に共通点を感じた。ひずみと苦しみは常に辺境に押しつけられ、都会の人が利益を享受している点で同じだ。福島と沖縄が手を結んで『日本は今のままでいいのか』と疑問を投げかけたい」と、この作品にかける思いを語る。

7月14日、最初の上映会を福島県いわき市で1日3回おこない、3回とも満員だった。38歳のAさんは、次のような感想をよせている。

「村重さんご家族の子供最優先の決断に拍手。そして受け入れてくださっている沖縄の皆様に感謝。押しつけられる原発・基地により住民は賛成・反対に二分され、これにより、住民は仲間内のはずなのに、苦しめられます。でも、原発・基地を押し進める住民の方、そして日本国民に問いたい!経済発展よりも10年後・20年後の子供の笑顔を望んではいけませんか?日米の大人の事情よりも、沖縄の方々の人権と沖縄の自然を大事にしてはいけませんか?」

ぜひぜひ多くの人に見てほしい作品である。なお、この作品(DVDカラー・92分・3000円)は「じんぶん企画」から販売されている。

★申込み先・「じんぶん企画」電話・0980─53─6012、FAX・0980─52─4417。ホームページは「じんぶん企画」で検索できます。

上映情報

【兵庫】10月30日(日)開演12時半〜/川西男女共同センター会議室(阪急「川西能勢口」、JR「川西池田」)/参加費無料/主催=九条の会かわにし/連絡・072─759─1826/072─759─1856(川西市男女共同参画センター)

【大阪】11月12日(土)〜25日(金)/シネ・ヌーヴォ(地下鉄・阪神「九条」)/一般1500円/連絡・06─6582─1416

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