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東京A

「小さなことでも長くしつこく続けていこう」と誓った

原発がここまで続いた理由を問い続ける

伊藤書佳さん

1969年生まれ。編集者。著書に『超ウルトラ原発子ども』(ジャパンマシニスト、1989年)がある。『超ウルトラ原発子ども2011』最新号は、「物理学者・槌田敦さんに聞く-福島第一原発事故はなぜ起きたのか」絶賛配布中。連絡先fumik-110@eco.ocn.ne.jp

中学の時に聞いた原発の話

「原子爆弾と同じもので発電するんだってさ。原子炉の近くで働く人はほとんどが日雇い労働者の人で、被ばくしていい量をオーバーするとそこの発電所では働けなくなる。でも、またちがう発電所へ行くんだって。原発ジプシーっていわれてるんだよ」「がんになったり、体がだるくて働けなくなったりする人がたくさんいるけど、電力会社が認めないから保証もされない人もいるし、口封じのためにお金だけ渡される人もいるんだって」。

友人からはじめて聞いた原発の話は、茶飲み話として忘れてしまえるものではありませんでした。「なんで原子力なんて危ないものを使って電気をつくるの?そんなものはたとえ電気がなくなったってやめろ!! 」そう思って、原発とめようデモ(30人位)の中に入って渋谷から原宿まで歩いたり、本を読んだり、話を聞いてみたい人を講師に呼んで、友人といっしょに講座を開いてみたりしました。何か起きてからじゃおそいんだ、と思っていました。

それから2年後、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で大事故が起きてしまったわけです。87年には、広瀬隆さんの『危険な話』や甘薯珠恵子さんの『まだ、まにあうのなら』がベストセラーになり、日本各地の原発反対デモや集会にたくさんの人が集まっていました。

88年4月に東京でおこなわれた「原発とめよう1万人行動」では、日比谷公園が2万人の人で埋まり、我が目を疑ったほどでした。こうして原発のことを知る人がどんどん増えれば、原発は止まっていくんじゃないのか。そんなふうに思いました。原発の危険性と何万年も保管し続けなければならない核廃棄物、こんなリスクが高くてコストのかかる事業が長く続けられるわけがないだろうと。

放射能汚染の中でどう生きるか?

その考えは、はずれました。20年以上たっても、原発は止まっていません。それどころか東京電力が世界最悪の事故を起こしてしまいました。

3月11日。私はその日、東京で地震にあい、長い揺れがおさまったあと、テレビで東北と関東の言葉もでない光景を目にしました。

そして、福島第一原子力発電所で事故が起きていることを知りました。福島に住む人たちの不安と怒りを思うと同時に、これは他人ごとではない、この事態を長い時間受け止めつづけて生きていくほかないのだということに呆然としました。(以下略)

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