人民新聞オンライン

タイトル 人民新聞ロゴ 最新版 1部150円 購読料半年間3,000円 郵便振替口座 00950-4-88555┃購読申込・問合せはこちらまで┃人民新聞社┃TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441┃Mailto:people★jimmin.com (★をアットマークに)
HOME社会原発問題反貧困編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事

東電社員は現場で収束作業に当たるべき

自宅周辺がどうなっているのかを確かめたい

(南相馬市小池仮設住宅)黒沢正幸さん

黒沢正幸さんには、3月末南相馬市の避難所を訪れた際インタビューさせていただいた。父親と妹を津波で亡くし、 残った家族が再会したのは、避難所である中学校の体育館だったという。原発建屋爆発で緊急避難指示が出た際も、黒沢さん家族は、体育館に残った。父親と妹の行方が不明だったからだ。

避難所で3カ月過ごし、2人の死亡が確認されたこともあって、6月5日、母親と叔母と共に仮設住宅に移った。正幸さんは、「立ち入り禁止地区になっている自宅の片づけをして、亡くなった2人の骨を墓に納めて、はじめて次のステップに移れる」と語った。(文責・山田)

▲黒沢よしこさんと津波
で亡くなったご家族の祭壇

──仕事はどうされますか?

黒沢…化学メーカーの東京本社から、東京か埼玉工場で職場復帰してはどうか?という話はありますが、断っています。母親と叔母を残して、東京に行くわけにもいきませんし、一旦向こうに行ってしまえば、こちらに戻ることは難しいでしょう。

30歳代くらいまでなら、新たな生活をつくっていくいくつかの選択肢があるでしょうが、この歳になると限られます。約1年程度の休業補償はあるので、来年3月までは、ここに居るでしょう。

原発廃炉まで10年以上かかるでしょうから、こんな生活が続くことは覚悟しています。ただし、移住を希望する人に対しては、最大限の補償と支援があるべきです。

しかし、それが担保されていない現状で、どうすればいいのか?私にも分かりません。

(以下略.全文は1424号を入手ください。購読申込・問合せはこちらまで。)


[インタビューを終えて]

黒沢さんは、パソコンの中に残っていた自宅の写真を見せてくれた。津波直後の自宅周辺のものも含めて、以降の変化が見える。自宅まで車で30分の距離だが、今は立ち入れない。近所の人たちの求めに応じてプリントして配っているという。

自宅に帰ることもできず、移住もできない黒沢さんは、再スタートも切れない日々を過ごす。一方、こうした悲劇を創り出した東電は、貪欲に生き残りに向け奔走する。加害責任が曖昧にされ、責任のない被害者が自己責任を強いられている。

HOME社会原発問題反貧困編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事
人民新聞社 本社 〒552-0023 大阪市港区港晴3-3-18 2F
TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441 Mailto:people★jimmin.com (★をアットマークに)
Copyright Jimmin Shimbun. All Rights Reserved.