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実情かけ離れた「事故収束工程表」

格納容器破壊・高濃度汚染現場・ トラブル続きの汚染水処理で

解決の目処見えない フクシマ原発

縮小社会研究会が、原発事故について講演会を行った。同研究会代表の松久寛(京大工学研究科教授)さんら京大研究者グループは、脱原発を鮮明に打ち出し、菅総理に対し「情報公開と全原発停止の要望」を提出している。

東電と政府発表を聞いていると、事故は、収束に向かっているかのように錯覚してしまいそうだが、原子炉メルトダウンを2ヵ月後に発表するように、彼らの超楽観的見通しは、事実によって否定され続けている。

この日の報告、討論から、@事故の現状、A収束の見通し、B近畿の原発の危険度、C汚染社会をどう生きるか?にまとめた。(文責・編集部)


燃料プールが崩落の危険

まず、事故の現状について小林圭二(元京大原子炉実験所助教)さんは、今回の事故を、「1度に4機の原発が同 時に大事故を起こした、前代未聞の同時多発事故」と特徴づけた上で、燃料プールの危険性を指摘した。

事故の現状を見る場合、原子炉に注目しがちだが、大量に蓄積された燃料貯蔵プールが、崩落の危機にあるという。

最も危険度が高いのが、4号機。同機は、3月15日の水素爆発により原子炉建屋天井と側面が大破。燃料プールの耐震強度が失われている。大きな余震がくれば、燃料プールを支える建屋が崩壊し、大量の燃料が破壊・崩落する危険にさらされているという。耐震補強工事が急務だが、放射能が強くて作業にかかれない。

海老沢徹(元京大原子炉研)さんは、4号機建屋から時折上がる白い煙は、「プールの水が沸騰した水蒸気ではないか?」と推測している。使用済み燃料は崩壊熱を発し続けるため、原子炉と同じように冷却し続けねばならない。しかし、冷却装置が破壊されたため、外部から水を入れて冷やしている。ところが、水の重さでプールが崩落する危険があり、温度を見ながら最低限度の水で冷却するという綱渡り状態が続いている。

また、1号機は、水素爆発で落下した天井がプールの液面に覆い被さり、状況調査ができない状態。2・3号機も、プールの温度上昇とプール水の高濃度放射能汚染が進んでおり、解決の目処が立っていない。

終わりの見えない事故

4月17日に作成された「事故収束に向けた道筋」(いわゆる「工程表」)が、5月17日に見直しされたが、目標達成時期の変更はなかった。つまり、@事故発生から3ヵ月までに放射性物質の放出を減少に向かわせる、A6〜9ヵ月までに原子炉を100℃以下の安定状態にし、放射性物質の放出を大幅に削減する、という計画だ。

循環注水冷却システムは、「燃料の安定冷却」実現の柱だが、稼働(6月27日)直後からトラブルが相次ぎ、今も稼働率は目標を下回っている。小林さんは、工程表そのものが「実情からかけ離れている」と批判する。理由は、@2号機、3号機の状態が未調査で、現状がわからない上、A工程表は原子炉圧力容器や格納容器の健全を前提としているからだ。

圧力容器・格納容器破壊の規模や程度によって、対策は違ってくる(小出裕章さん)ので、同容器の破壊が深刻であれば、対策の有効性は失われる。

この1ヵ月間でも、除染装置のトラブルなどが相次いでおり、目標達成時期の延期が必要であるにもかかわらず、考慮されなかった。

汚染水貯蔵も未知数

近畿の原発の危険度

汚染社会をどう生きるか?

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