巻頭言 |
2003年 11月5日
通巻 1160号
ねつ造された「争点」 「政権選択」が「争点」として押し付けられている。各種世論調査も民主・自民の選択を誘導する内容で行われ、政策の中身についての議論も検討もない。それもそのはず、自民と民主に基本路線の違いはないからだ。路線の違いがないがゆえに、マスコミ・自民・民主が一体となって無理矢理ねつ造したのが、「政権選択」という争点だ。 今回の衆議院選挙の争点は、「政権選択」ではなく、小泉の「戦争国家化」と弱肉強食の新自由主義的構造改革に、NOを突きつけられるのかが争点の選挙である。今さら小泉の対米追従・戦争国家化への歩みを列挙する必要もあるまい。自公保の政権維持を許せば、国内では失業が増大し、帝国が世界中で行う戦争に駆り出され、アジア・アラブ・ラテンアメリカ・アフリカの民衆を殺す側に回ることとなる。 強さを争う危険な政治 さらに、自民党候補者の9割、民主・公明の半数以上が改憲を主張・容認するなか、選挙後は、改憲が政治日程にのぼるのは必至である。民主党は、「つよい日本」をスローガンに採用した。「競争」に対して「連帯」を対置するのがリベラル派のはずだが、今や民主党は、リベラルの体裁も脱ぎ捨てた。民主党は、政策内容とスローガンにおいて小沢路線を採用したのだ。 今回の衆議院選挙が「小泉か菅か」という人気投票になった場合、それは、日本の議会制民主主義の終わりを告げる「選挙ゲーム」となる。小泉政権に不信任を!護憲・反戦勢力への投票を呼びかける。今回は、意見特集号とした。 (編集部) |
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人民新聞社
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