編集一言

2003年2月25日
通巻1136号

 先日のイラク攻撃反対のデモでのこと。デモコースがビジネス街で、土曜日のせいか、沿道にほとんど人がなく、「面白くないな」と思いつつ、最後尾を歩いていたら、やけに公安の姿が目に付いた。
 苦笑しつつも、暇つぶし(?)に、「最近の公安はやることがなくて暇だろう?」と訊いてみた。「いやいや。最近は外国人による凶悪犯罪が多いでしょう。暇なんかじゃないよ」。う〜む。何かしら理屈を付けるんだね、公安ってのは。
 しかし、「拉致問題」を契機にしたヒステリックな民族拝外主義とか、もっともらしい自由主義史観が幅を利かせていることを考え合わせると、在日の人々をはじめとした外国人が、治安管理の対象として、より一層の差別と拝外にさらされる、ということなのだろう。
 韓国では、昨年の在韓米兵による、女子中学生れき殺事件を契機に、反米闘争が高まりを見せている。それは、ブッシュのアメリカの「イラク攻撃」の動きをも批判する動きとなっている。
 いま一度、足下から自らの「日韓連帯」「アジアとの連帯」を見つめ直し、国境を越えた民衆のうねりに合流していきたい、と自戒をも込めて、そう思う。    (Q)

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人民新聞社

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