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更新日:2008/06/03(火)

[コラム] 五味正彦/環境から「マイ箸論争」を考える

ほぼ毎週、泊まりがけで全国各地をまわっている。そして必ず山にはいり、木にさわり、森と話をする。

やはり、バランス良く共生している自然林、手入れが良く足元も明るい人工林は、気持ちがよい。

自然林のことは、とりあえず置いておこう。そちらの保護をテーマにした多くの団体・個人がいるから。

私と私が主催する有機本業グループの主たるテーマは、人工林・特に成長限度に達した、戦後植えられたスギ・ヒノキをどう活用し、又植林し、山の循環を活発化するため、私たち都市生活者に何ができるかだ。

以前にも、この欄で書いたが、木を切るのがいけないのではない。いけないのは熱帯林や原生林などの自然林。使うために植林した木は、適切に間引き(間伐)し、上手に使って、又植えてを繰り返すことが大切だ。但し、現在のように一山全てスギといった単生ではなく、一定のパーセントで、広葉樹なども植えてだ。「木を切るな」vs「切って上手に使って循環だ」というような、すでに結論が出ている論争がまだ残っているのは嘆かわしい。同じようなアホな論争がまだある。「環境のために割り箸を使うな!」とじろっと睨み、自分の箸を見せびらかす「マイ箸派」。

これにも今さら論争したくはないが、「環境のため」と称して、ヒドイ マイ箸やリターナブル箸がどんどん増えるので、ちょっと一言。その箸は

・何でできているか(材料)

・どこで作られたか(材料産地と加工場所)

・何を塗ってあるか(ほとんどの「マイ箸」は塗装してある)

・材料・塗料・輸送合わせ石油依存率が高くないですか。

割り箸使用を批判するならまずこのへんを考えてからにしてほしい。外材・外国加工・アクリルウレタン塗りの「マイ箸」なら「環境」のためにやめた方がよいでしょう。居酒屋やファミレスなどでどんどん増える、あの食材がとりにくいリターナブル箸。

どの会社も「環境のため導入」って書いてるけど、違うでしょう。中国割り箸への批判や値上げのためでしょう。きれいさを保つため箸用に新たに使用される水・洗剤・電気。使うなら食洗機ではなく、手洗いして下さい。それにしてもあのプラスチックリターナブル箸は、口当たりが悪く、麺類はつかみにくい。

その点、国産の間伐材を利用した割り箸は、いくつかの問題点をクリアしているので使い易い。天前(てんそげ)利休(りきゅう)などの高級箸だと、何度も洗ってマイ箸化もできる。

ともかくスギ・ヒノキの森では材木用に木のいいとこだけ切って、残りは山の現場に置いていくのが実状だ。この放置材を少しでも使うのが上手な利用方法と考え、いろいろプランニング中だ。

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