人民新聞オンライン

[社会] 「靖国神社解体！」興奮する右翼サイト
──靖国解体企画　かねはぎあつし

「"美しい国"の"美しい死者"はいらない」

二年前の靖国解体闘争の報告（人民新聞一二二〇号）について右翼が興奮して文句をたれているサイトを見つけた。（「巷のニュース雑記帳」）

まあ、その、おもしろいこと、あたまの悪いこと。いかにさみしい人生を過ごしているかがよくわかる。わたしが靖国神社のことを「醜悪な物件家屋」と書いたら、「いきなり左翼丸出しの主張だ」と大騒ぎである。

靖国神社では、『戦死者』を順序よく並べ、この某はここで死んだ、この時の何とか戦では何人が死んだ、ってな具合に『戦死者』の公務の大きさを対比する。それをみる者にとってはデータでしかない。そのこともわからなければ、戦争が公務であることもわかっていない（軍人恩給や遺族年金はそういう金だ）。こんなのが靖国神社に来ては悦に入る。

靖国神社は追悼するような物件家屋ではない。戦争で死んだ自国の『戦死者』を使って次の『戦死者』をつくりだす施設だ。戦争を継続させるための物件家屋だ。

自分の身内が死んだと言って毎年墓参り気分でやってくる都知事・石原は、靖国神社を勘違いしている。靖国神社に行くなら「アメリカを打倒」を誓わなければならない。防災訓練で在日米軍の艦船に乗ってどうする！こんなことで身内に顔向けができるとでも思っているのか！高市（内閣府特命担当大臣）が『戦死者』を美しく語れば語るほど寒々しい。

靖国神社の主旨もわからず、勝手に脱線させているのに、脱線させていることもわかっていない。どれもこれも最低な連中である。結局、こんな連中ができることは反対派をみつけて、右翼同士で競い合って暴力をふるうことしかない。

あらかじめ死ぬことを前提とした靖国神社はわたしたちに必要はない。わたしたちは死ぬために生きているわけではない。ましてやこんな連中に死ぬことを美化されるなんて冗談ではない。こんな腐った欲望は断固として粉砕しなければならない。

その集約点である八月一五日の黙祷に対してわたしたちは介入する！

だから今年もわたしたち靖国解体企画六〇名で靖国神社におしかけた。

正午、九段下に登場して「靖国神社解体！黙祷粉砕！」をたたきつける。機動隊に包囲され、右翼が生卵を投げて来る中で抗議した。

午後からは「「美しい国」の「美しい死者」はいらない―国家による「慰霊・追悼」に反対する八・一五集会」のデモに合流。ここでも右翼が登場して、デモに介入する。障がい者、女性、朝鮮人、部落民に対する差別発言をがなりたてる。まったく品がないというしかない。差別発言やセクハラ発言を大音量でがなりたてていることに何とも思わないのだろうか。大人なのに！