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更新日:2007/08/24(金)

[社会] 辺野古基地建設を阻止行動中の活動家、暴行されあわや窒息死寸前

平良さん、暴行であわや窒息死

七月二一日昼過ぎ、新基地建設を止めるため海中で阻止行動を続けている平良夏芽さんに、那覇防衛施設局が雇った「鰍「であ」の作業ダイバーが襲いかかった。

調査機材にしがみつく平良さんを二人がかりで押さえつけ、うち一人が空気ボンベを閉めたため、窒息状態になった平良さんは、何とか二人を振り切って急浮上した。平良さんは船に上がっても呼吸に異常があり、しばらく動ける状態ではなかった。

海中で人を窒息させることは殺人行為に等しく、「国家による暗殺未遂」と表現できるだろう。

ダイビングに詳しい人の話によると、今回危険だったのは、窒息状態になったことだけではない。急浮上の際に水圧と肺の中の気圧バランスを保てないと肺が破壊され、命にかかわる恐れもあったという。結果として、平良さんは大事には至らなかったが、もう少しで命にかかわる「大事件」となる可能性があった。

一部メディアは、海中で「もみ合い」があったと報じたが、平良さんは機材にしがみつくだけで作業員に手を出してはいない。阻止行動は完全非暴力が貫徹されている。

後日、阻止行動側は、二度にわたり那覇防衛施設局へ抗議したが、施設局は「そうした事実はない」と無視し続けている。平良さんは刑事告訴も検討中とのことだ。

これまでも、作業ダイバーやチャーターされた漁船の船員によって、繰り返し暴力が振るわれていたことも強調しなければならない。シュノーケルの女性に対して船の上から腕をつかんだり、カヌーを転覆させるなどの危険行為が行われている。

その背景には、施設局側の態度が大きく影響している。二〇〇四年から〇五年にかけて行なわれた「沖合い案」調査時には、作業船団ごとに施設局責任者が同乗していたが、今回、施設局はキャンプシュワブに仮設された監視小屋から遠隔操作を行なうだけで、現場に来ていない。つまり、事件が起きても、責任を業者に押し付ける態勢なのである。

さらに指摘すべきは、作業する労働者たちの条件の酷さがある。休日もなく働かされ、作業開始は朝六時ごろ。。逆算すると、四時ごろから出勤していることになる。施設局からのプレッシャーも相当もあり、彼らは恒常的なストレスを抱えているのだろう。それが暴力を誘発すると考えざるをえない。

もちろん暴力行為は絶対に許されないし、そもそも基地建設に携わること自体が批判されねばならないことに変わりはない。

しかし、彼らも労働者であり、酷使されるべき存在ではない。平良さんは「緊急声明」の中で、自らが暴力を受けたにもかかわらず、冷静にその事実を指摘していた。(琉球大学 土井智義)

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