人民新聞オンライン

タイトル 人民新聞ロゴ 最新版 1部150円 購読料半年間3,000円 郵便振替口座 00950-4-88555┃購読申込・問合せはこちらまで┃人民新聞社┃TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441┃Mailto:people@jimmin.com
反貧困社会編集一言政治海外情報投書コラムサイトについてリンク過去記事
更新日:2007/08/20(月)

[社会] 野宿者とスポット派遣・ネットカフェ難民

切っても切れないフリーターと若年野宿者

最近、ふと気がついた。

二〇〇二年春、私は長居公園のテント村に引っ越した。それ以来、一五〇人ほどの野宿労働者の相談を受けてきたが、そのうち二〇人ほどは一〇代から三〇代の若者だった。彼らは、テント村で野宿の仲間の仕事にふれ、アルミ缶や銅線集めなどの仕事を覚えていった。

ちょうどその頃、いわゆる「日雇い派遣」が私たちの周りでも広まり始めていた。当時は事務職などの常勤派遣と区別するために、「登録」とか「登録派遣」と呼んでいた。

思い出したのは、私が若者らに「登録派遣で働いてこい」と叱咤していたということだ。ハローワークや通常のアルバイト面接で仕事を探すよりも、履歴書も必要なく、ごく簡単な面接だけで登録できる「登録派遣」は、野宿の若者にとって非常に働きやすい現場だった。

私は当時、公園に手配にやってきた業者の紹介で、五〇代の野宿の仲間と一緒に建築現場などで働いていたが、線の細い若者は土方の仕事を敬遠していた。「派遣」で回される現場は、土方よりも比較的労働強度が低い。

何人かのテント村の若者が日雇い派遣に登録した。コンビニでバイト情報誌を立ち読みし、連絡先だけ控えて電話を入れた。金のある時は、これも当時増殖していた二四時間営業のインターネットカフェや漫画喫茶で寝泊まりし、仕事のない日はテント村に戻ってきた。

私自身も日雇い派遣のA社に登録し、半年ほどそこで働いた。いまグッドウィルなどで問題になっている「データ装備費」に当たるものを徴収されたし、交通費もろくに払われなかったし、待機時間の賃金も不払いだった。だが当時私は「まあ、そんなもんか」と土方よりも気楽な日雇い派遣の中で、たいして疑問も持たなかった。そのうち、不安定な生活に耐えきれず、職種を変えた。「グッドウィルやフルキャストなどが、派遣法で禁止されている建築現場に労働者を派遣している」という話を聞いたのは、その後だった。

続きは本紙 【月3回発行】 にて。購読方法はこちらです。
[HOME]>[ 社会 ]


人民新聞社 本社 〒552-0023 大阪市港区港晴3-3-18 2F
TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441 Mailto:people@jimmin.com
Copyright Jimmin Shimbun. All Rights Reserved.