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更新日:2006/09/06(水)

[海外] パレスチナ/ミサイルでは愛を送れない
8/6付 エレクトロニック・レバノンより

手紙は届かないがミサイルは…

僕の名前はウサマ・アブ・エル=シェイクです。本当はパレスチナのタバリア(ガリラヤ湖畔の町で、現在イスラエル領)出身ですが、難民です。パレスチナの故郷へは行ったことがありませんが、祖父母から何度も話してもらい、故郷のことを書いた本も何冊か読んでいます。僕はタバリアへ行ったことがないけれど、自分ではタバリア人だと思っていますし、それは将来も変わらないでしょう。ちょうど僕がシャティーラ難民キャンプの人間で、その自覚が将来も変わらないのと同じです。

いつも故郷のパレスチナへ手紙を書いて、親類の人がまだ残っているかどうか知りたいと夢見ているのですが、レバノンとイスラエルの間には郵便協定がないので、手紙を出せません。

皮肉なことに、ヒズボラのミサイルはイスラエルへ届くのです。僕らパレスチナ人は故郷へ帰ることができませんが、ミサイルは僕らが行くことができない故郷へ飛んで行けるのです。でも、ミサイルでは愛は送れないでしょう?

どんなに努力しても何にもなれない

僕は一九歳。シャティーラ難民キャンプで生まれ育ちました。子どもの時は、いろいろなものになりたかったです。時には医者に、時には技師に、時にはジャーナリストになることを夢見ました。誰でもそうでしょうが、子どもの時は何にでもなりたいと思うものです。

でも、成長していくにつれ、自分が置かれている現実が、その夢を次々と壊していったのです。僕は外国レバノンにいる難民で、一切の公民権がないのです。どんなに努力をしても、何になる権利も機会もないのです。

僕は七人兄弟の一人で、七歳の時に父が亡くなりました。たくさんの子どもを抱え、残された母は、僕の世話をする余裕もありませんでした。

父は死ぬ間際、僕に「家族の面倒を見てくれ」と言いました。その言葉が頭から離れず、自分から望んだわけでもないのに、いつの間にか「一家の主」になりました。子どもの間はそれほどでもなかったのですが、だんだん成長するにつれ、父が言い残した義務を果たさなければならないという思いに駆られ、自分が「一家の主」としての責任を果たしていない現実に悩むようになりました。

母は、たいていのパレスチナ人の母親がそうであるように、僕に教育を受けさせたがりました。彼女にとって、子どもが教育を身につけることが家族を助ける道だったのです。「教育を身につける」という行為が、ある意味で失われたパレスチナ人アイデンティティ ― 「僕らの感性でアイデンティティを失っている」という意味ではなく、「世界が僕らを忘れている」という意味でのアイデンティティの喪失 ― を補うものなのです。

でも、未来が見えない境遇の中では、勉学に集中するのは困難でした。自分たちに権利がない国でどうやって医者になることができようか?僕は学校を中退し、現在難民キャンプ内の電話店で働いています。

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