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更新日:2006/04/11(火)

[政治] 辺野古報道の嘘/辺野古新基地は米軍の長期計画実現だ!
──真喜志好一(沖縄県那覇市生まれの建築家。「SACO合意を究明する県民会議」代表建築作品には沖縄大学校舎、佐喜眞美術館などがある。共著に『沖縄はもうだまされない』(高文研)がある。)

はじめに

2月26日京都・本能寺会館で行われた講演会・「沖縄は基地を拒絶する-米軍再編の現場・辺野古から」(主催:沖縄・辺野古への新基地建設に反対し、普天間基地の撤去を求める京都緊急行動)の内容を話者に整理してもらった。真喜志さんは、@新基地は66年に計画された飛行場計画の流れを引き継いでいる。A辺野古移設案が、普天間基地返還の代替施設であるというのは世論を分断するための「ウソ」である、B辺野古基地は、負担軽減どころか、基地機能の強化である。C日本政府と米政府の対立は見せかけの対立である、と分析する。(編集部)

40年来の長期計画

沖縄の名護市辺野古には、米海兵隊のキャンプシュワブなど駐屯・訓練・弾薬庫の三つの複合基地群があります。その辺野古での海上基地建設は、アメリカの言う「普天間飛行場を返還する代わり」なのではありません。一九六六年一月に、海兵隊が辺野古の浅瀬を埋めて滑走路長三〇〇〇bの飛行場を計画しました。その四〇年前からの計画の実現を米軍は狙っているのです。

一九六六年の米軍計画

図@(本紙参照)は、冒頭の飛行場計画に加えて、深い大浦湾に海軍が軍港計画を書き加えた六六年一二月の計画図です。三〇〇nほどの文書が沖縄県立公文書館に保管されています。

一九九七年の米国防総省構想

次に図A(本紙参照)。九六年一二月の基地返還の日米合意(いわゆるSACO合意)のあと、九七年九月に米国防総省が出した運用構想で、飛行場に必要な機能を日本政府に示すために作った一〇〇nあまりの文書です。沖縄県基地対策室にあります。滑走路は、六六年の計画と同じ方位と明記されています。陸上と二つの橋でつながっています。右下に描かれている桟橋は、六六年の海軍「軍港計画」を引き継いでいると読むべきです。

それからCALA=戦闘機装弾場(飛行機に銃弾や爆弾を積み込む場所)が、左下に描かれています。この装弾場を中心に半径三五〇bの円が描かれ、そこにESQD(安全距離)と記されています。ESQDは爆発物と人の活動場所との安全距離を表す米軍の安全基準で、およそ三五〇b離れないといけないとされています。普天間飛行場のフェンスは住宅と接しており、基地内も兵舎や事務所、修理工場など人の働く場所が多くて、安全距離を確保して装弾場を設置することができません。そのために、現在のところ普天間の戦闘ヘリは、嘉手納基地まで飛んで弾薬を積み込んで、演習に出かけているのです。

九七年構想には「辺野古にヘリ基地を作ると嘉手納までは遠くなるので、装弾場が辺野古に必要」と明記されています。つまり、辺野古新基地は飛行場だけではなく・軍港・CALAの三つの機能を兼ね備えた要塞になるのです。普天間の代わりの飛行場などではなく、新たな基地建設なのです。マスコミもそこのところを追求して欲しいものです。

二〇〇二年日本政府の閣議決定

図B(本紙参照)は、〇二年七月に日本政府が閣議決定したものです。図Aと同じく二本の橋で陸地とつながっています。国会で日本政府は、「米国防総省が作った運用構想(図A)は『見たことない』」と答弁していますが、米軍の要求を知らずに海上基地が完成できるのでしょうか。

この図Bの計画を遂行するためのボーリング調査は、地元の方々を中心とする座り込みや海上での阻止行動で完全に阻止できました。

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