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更新日:2006/03/23(木)

[情報] 「遊牧民ネットワーク」としての田舎ぐらし
──新庄水田トラスト 田中正治

新しい結びつき作った産廃処分場反対運動

一九九八年から五年間、房総半島・鴨川の山中にある鴨川自然王国≠ナ企画やイベントのコーディネーターとしての仕事をした後、僕達夫婦は、二〇〇三年自然王国≠フ近くに永年移住をした。

西畑地区という一九軒の農家で構成される部落。大黒柱は団塊の世代が多いが、ほとんどはサラリーマンで、土・日百姓をしている兼業農家だ。

僕が移住してきたことが、部落ではちょっとした話題になり、「さて、どのように付き合っていったらよいものか?」と寄り合いがもたれ、そこでA、B、C案を僕に提示しようということになったらしい。

A案は、僕が別荘感覚で住むのなら、部落は軽く付き合う。B案は、僕が冠婚葬祭まで付き合うのなら、部落もそのように付き合う。C案は、僕が骨を埋める気でどっぷりと付き合うのなら、部落もそのように付き合う、というものだった。なんと合理的な提案ではないか!僕は、「C案で行きます」と答えた。

部落の寄り合いに行くと、驚いたことに、ご近所の女性と結婚したイラン人が参加していて、流暢な日本語で、礼儀正しく挨拶した。「おお、いい男じゃないか」と長老達も、けれん味なく自然体で受け入れていた。 新しい結びつき作った 産廃処分場反対運動

実は、この西畑部落から一五〇〇b離れた小高い山の上に、そこは鴨川の源流なのだが、都市の産業廃棄物最終処分場建設の計画があって、部落は賛成は一名、反対派約一〇名、中立派その他、といった分かれ方をしているようなのだ。

僕は「反対」の旗色を鮮明にした。うれしいことに、団塊の世代を中心に、「ふるさとを愛する会」という反対グループが部落の寄り合いとは別に出来ていて、署名運動や水質検査などの反対運動を始めている。

「鴨川の環境を守るネットワーク」というグループの中で、僕も地元の人達と一緒に会議や行動をすることになった。そのせいか、地元の人から特別冷たい視線を感じることはなく、むしろ温かみを感じることが多い。 「産業廃棄物処分場反対」という共通の課題が受け皿となって、別の新しい人間の結びつきを作ったのである。

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