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民族楽器を打ち鳴らし、沿道の移住労働者を呼び込む
更新日:2006/02/18(土)

[海外] 香港/「移住は私たちの権利だ!」海を越える女性労働者たち

はじめに

日曜日、世界の金融の中心街・中環。真っ先に目に飛び込んでくるのは、路上に座りこんでおしゃべりをしたり、弁当を食べたりしている女性たち。五〜六人のグループが歩道を埋めつくす。公園や歩道橋の陰など、至る所で彼女たちを見かける。彼女らは、フィリピンやインドネシアからの移住労働者なのだ。ホームヘルプ(家事・介護)などのケア労働に従事する。おびただしいほどの彼女らの人波に、この街が移住労働者で成り立っていることを否応なく実感させる。そして、彼女らを雇用する富裕層と、質素な姿の彼女らとの間の格差も。

WTOに抗議する移住労働者たちのデモ

一二月一一日、ビクトリア公園ではすでにデモが出発するところだった。日曜日のデモには香港在住の移住労働者が大挙参加した。民族の楽器を打ち鳴らし、独特なコールをあげながらのにぎやかで色鮮やかなデモ。圧倒的なエネルギーだ。お祭りのような雰囲気に、みな笑顔で「Down!Down!WTO!」のコールをあげる。顔や体にペイントしたり、民族衣裳で着飾ったりと、表現も多彩だ。巨大な怪獣にWTOを模した人形や、飢えた人々の行進といったオブジェも目を引く。フィリピンやインドネシアからの移住労働者である、若い女性たちの歓声がとどろく。沿道にも移住労働者らしき人々が目立つ。デモ参加者は、しきりに手招きして観衆をデモに呼び込み、観衆も笑顔と手拍子で応える。先回りしてオフィス街にたむろする青空サロンの女性たちを見守っていると、デモ隊を待ちかね、まさに首を長くして、通りをのぞき込んでいる。民族の歌が聞こえると、ぱあっと笑顔が輝く。知人同士が再会を喜びあっている姿も。沿道とデモ隊が一体となった美しいデモ。民衆が海を越えて結びつき重なり合ったすばらしいデモだ。

私は釜ヶ崎の三角公園を思い出していた。釜には沖縄から移住してきた人々も多い。夏祭りの三角公園にはエイサーの太鼓がこだまする。そうだ、大阪の街も九州や沖縄を中心とする「移住労働者」がつくった。時代背景も異なり単純に比較することはできないが、グローバルな人の移動を身近に捉えなおすことになった。

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