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更新日:2006/02/01(水)

[情報] 若者インタビュー/トップセールスマンからヘルパーへ

清田仁之さん(31)のケース

NPO「かめのすけ」は、地域で生きる障がい者をサポートするヘルパー派遣事業所だ。清田仁之さんは、フルタイムのヘルパーとして働き始めて三年目となるが、トップセールスマンからの転職だ。

大学卒業後入社したのは、紳士服の「はるやま」。配属された店は「店長の中の店長」と呼ばれる人が取り仕切っていた。大阪北部全域の各店舗をも取りまとめる「やり手」。新人研修は厳しく、「客の金は、ふんだくれるだけ、ふんだくれ」という言葉を、躊躇なく吐ける店長だった。「売り上げアップで給料も地位も上がる。店も社員も万々歳」。単刀直入でわかりやすい論理を叩き込まれた。

清田さんは、これを素直に受け入れる。同期で入社した新入社員=百人の中で、売り上げ全国一位。「何も考えず、言われた売り上げ目標を達成する。それだけで走っていた」という。

客がどれくらい金を持っているかが瞬時にわかるようになった。そして客がお金に見えてきた。確かに金は貯まったが、通帳の金額が増えても幸せを感じない。使う時間もないのだが、満たされない気持ちが生まれ大きくなった。

働くことの意味を問い出すと、胃に穴があいた。急性胃潰瘍だった。売り上げが上がっても、脚の笑顔が見れるわけでもなく、自分を納得させることもできない、身体もこわすこんな「仕事」を一生続けていけるのか?

「他人の幸せを素直に喜び、人の不幸を悲しめる人間になりたいと思っていた中学二年の清田仁之。彼が、今の自分を見たら絶望するだろう」。一年半で辞職した。辞める前の数ヶ月の月間売り上げは、数百円。「給料泥棒」と店長に罵られたが、口も身体も動かなかった。

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