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更新日:2005/1/3(月)

[海外] パレスチナ/アラファトより偉大なパレスチナ
──サム・バグール(アラファト批判派のパレスチナ系米国人)

「平和的変革を不可能にするものたちは、暴力的変革を不可避にする」

故アラファトより偉大なのは、自由と独立を求めるパレスチナ人の戦いである。もちろん、アラファトに象徴的に具現化されているシンボルを過小評価するつもりはない。現在パレスチナ人が悼んでいるのは、このシンボルに対してである。

一九四八年に故郷を追われ、一九六七年に占領され、一九七〇年にヨルダンで弾圧され、一九八二年にはレバノンでも弾圧され、現在西岸地区、ガザ回廊、東エルサレムで殺害され、家屋破壊されているパレスチナ人の歴史を代表し、その苦難の中で民族主義と正義を求める五〇年間の戦いを表現しているシンボルに対してである。

アラファトの死で、世界中のメディアがにわかに関心をもって大騒ぎしているが、彼らは、パレスチナの戦いは誰であろうとも一個人の生死を越えて進むものであることを忘れているようだ。

この一〇年間でアラファトは、パレスチナの政治的決定のすべてを掌る唯一の代表となり、それをイスラエルやアメリカに差し出した。

彼は、意思決定機関、財政、戦闘部隊らを中央集権的に支配し、パレスチナ人民に新しい一つの現実を強引に受け入れさせた。オスロー和平交渉である。彼は、この交渉過程が最終的にイスラエル・パレスチナという二独立国家並存という政治的解決をもたらすことを望んだ。

しかし、イスラエルと米国は大きな過ちを犯した。彼らがでっち上げた「和平」は政治指導者間の「和平」であって、人民間の和平ではないという事実を見落としたのだ。

だから二〇〇〇年キャンプ・デーヴィッド交渉二回目で、アラファトを締め上げて妥協を引き出すことに失敗した時、アラファトに交渉決裂の全責任を押し付け、アラファト不信・アラファト無能キャンペーンを開始した。この点では、むしろアラファトの方が政治家として優れていたといえる。

彼は、指導者間「和平」を人民間和平に変えるためには、紛争の本質的問題を机上に乗せて解決しなければならないという認識があったからである。つまり、難民・入植地・エルサレム・パレスチナ国家は単なる出したり引っ込めたりする交渉カードではなくて、問題の本質であると認識していたのだ。

困難の予測される指導部の再編 死と破壊以外知らない生活

五〇年間の独裁支配から立ち直る時間が必要だ

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