人民新聞オンライン

タイトル 人民新聞ロゴ 最新版 1部150円 購読料半年間3,000円 郵便振替口座 00950-4-88555┃購読申込・問合せはこちらまで┃人民新聞社┃TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441┃Mailto:people★jimmin.com (★をアットマークに)
HOME反貧困社会編集一言政治国際・海外文化・情報投書コラム人民新聞についてリンク過去記事

編集一言2007年05月ログ

限界集落
 全国に限界集落と呼ばれる崩壊寸前の村が2392ヵ所あり、それはまだまだ増え続けている。山間地の一番奥の村から、まだ急な斜面を200mほど登った山間僻地からきた人の話を聞いた。
 12戸が山の中腹にへばりつくように暮らしてきた。一枚の棚田は1aだった。それを圃場整備で一枚5aに改良した。水張り面積と同じ面積があるノリ面の草刈はつらく重労働であり、しかも収入につながらない。そんな暮らしを子供には継がせないと考えていたが、35年前、有機農業に出会った。そこで刈り取った草を毎年、田んぼに入れ続けてきたことは、すばらしい価値のあることだと教えられた。それ以来、草刈りがやりがいのある楽しい作業に変わった。
 いま、この集落の4戸は20代、30代の若者が町から移り住んでいる。つまりこの消滅危機集落のはずの村で3分の1の家に赤ん坊が生まれ、ベビーブームが始まっているという。僻地を選ぶ若者は、社会の壁に挑戦し、その体験のなかから有機農業にたどり着き、田舎暮らしを始める。こうした人たちを有機農業推進法にもとづく市町村の推進計画でしっかりと支えて欲しい。
 国の基本方針が確定し、今年度から県別、市町村別の推進計画づくりが始まる。計画を作るのは市民であり、その主体性の中にしか農業・農村の崩壊を食い止める道は残っていない。(I)
2007年05月30日更新
▲最上部へ戻る
「大きな政府」も「小さな政府」も…
 東西冷戦の終焉と経済バブル崩壊以後10数年が経過している。この間の日本の経済社会は「大きな政府」で赤字を累積し、そしてまた「小さな政府」に転じた「市場主義」も、景気こそ上昇しているが、格差社会の矛盾は拡大している。
 政策の指針が「左」から「右」に振れ、「右」の欠陥が問題となっていても、その「右」に対抗する「左」の理論と運動が遅れているのが日本の現状である。その点を菊池理夫著『日本を蘇らせる政治思想』―現代コミュニタリアニズム入門(講談社現代新書・756円)は鋭く指摘している。
 「コミュニタリアニズム」とは、1980年代にアメリカで権利と平等尊重のリベラル(左)派や、市場自由化礼讃のネオ・リベラル(右)派を批判して登場した理論である。この理論による社会観は、個人と国家の中間にある地域コミュニティーを重視する。市場か国家かと右往左往するうちに、地域にとっての「善」が中央官僚の支配や企業の横暴によって失われていると指摘する。
 政治勢力は人と人の絆を重視する「中道左派」をイメージする。それは日本の「左翼」や既成政党には通じない。今の欧米「中道左派」とは江戸末期日本の地域共同体を評価し、今の日本社会は西欧文明に汚染されていると見ているからである。(F)
2007年05月27日更新
▲最上部へ戻る
「約束の旅路」
 「約束の旅路」というフランス映画を見た。エチオピアの9才の少年(黒人)がスーダンの難民キャンプを経てイスラエルに脱出・成長する話だ。母と別れ、一人イスラエルに着いた少年を迎えるのは里親のフランス系ユダヤ人(白人)。彼らには実子2人がいる。
 この夫婦は進歩派(労働党?)であるが、パレスチナとの内戦では、国家防衛のため闘う父と、子どもたちのために国外脱出を望む母とで対立する。父は、「戦争好きの右派の思い通りにさせない」ためにも国に残るべきだと主張するが、ジェンダー的にはマッチョそのもの。
 肌の黒いユダヤ人として偽りのユダヤ人として主人公の少年は自分のアイデンティティを求めて苦闘する。監督もルーマニア出身のフランス在住ユダヤ人。自分の被差別体験とアイデンティティー探しをエチオピア少年に重ねる。
 今までイスラエル労働党を批判的な目で見てきた私は、考えさせられた。「戦争好きの右翼の思い通りにさせないためイスラエルに残る」という言葉は、ますます右傾化する日本の中いるに私が、「君は何をしているんだ」と問われたように思う。
 成人となった主人公は、フランスで医師となり、パレスチナ内戦に従軍。そこでまた、自分が問われ、アフリカの難民キャンプに向かう。そこで出会ったものは…。砂漠の風景が心を打つ(A)
2007年05月25日更新
▲最上部へ戻る
野営闘争対策 過剰警備に3千万円
 人民新聞社が入手した資料によると、二月二六日(月)から三月二日(金)までの五日間の第一次野営闘争の間、大阪市が市役所の警備を委託した警備会社に支払われた金額の合計が、五一九万五五二四円に上ることが分かった。二六日(月)は日中、夜、深夜と交代制で、のべ六七名の警備員が配置され、約一三四万円の受託金が支払われている。
 警備員の動員に加えて、市職員も総務局の庁舎管理担当者、座り込みの現場となった市役所前の歩道の管理を担当する建設局、野営拠点となった中之島公園の管理を担当する公園事務所などが連日、五〇人以上の体制で警備・監視にあたった。彼らの日当も警備会社に支払われた金額と同額と概算すると、五日間で警備にかかった費用は一〇〇〇万円となる。
 さらに三月一九日(月)から三〇日(金)の第二次野営闘争の間も同様の警備だったので、単純計算で第一次野営の倍、総計で三〇〇〇万円の費用が投入された計算だ。一〇〇〇円のドヤに三〇〇〇人の労働者が一〇日間泊まれる金額だ。
 通常の警備体制は、正面玄関前の車両整理のために二名、および庁舎警備業務のために五名が配置されているのみである。
 釜ヶ崎労働者を市庁舎内に入れないために玄関を封鎖し、一般の市民にも不便を強いた。過剰警備ぶりは、労働者が市役所内のトイレに行こうとする度に「何のご用ですか」「トイレですか」と庁舎管理の職員が話しかけ、トイレ入り口で見張り続けるという異常な執拗さだった。
 もちろんすべて、釜ヶ崎労働者も含めた大阪市民の税金によってまかなわれた費用である。
2007年05月22日更新
▲最上部へ戻る
JR福知山線脱線事故の教訓は活かされているのか
 少し前の話。二月一六日の朝八時ごろ、釜ヶ崎取材から編集部に戻るために、JR大阪環状線に乗っていた。今宮駅で一部車両のドアが開かなくなり、乗務員・駅員があわただしく走り回っていた。
 二〇分弱ほど経ったが、結局問題は解決せず、「後続の電車にお乗り換え下さい」とのアナウンスで駅のホームに降ろされた。
 今宮駅のホームは幅が狭いため、ホームを移動する客は、電車との間をすりぬけて通っていた。
 そこに突然「電車、発車します」のアナウンス。安全確認はなし。私の目の前で、女子高生が電車に当たって、危うくはね飛ばされるところだった。
 来月でJR福知山線脱線事故から二周年を迎える。労働者に対する日勤教育やJR西の体質など、いくつもの問題が指摘された。しかし「いったい何が問題だったのか?」をもう一度問い直す必要がある。
 果たして、悲惨な事故の経験は、活かされているのか。私には、そうは思えない。(小比類巻)
2007年05月20日更新
▲最上部へ戻る
安倍政権の歴史改ざんを糾弾する
 今年三月三〇日に発表された高校教科書検定で、沖縄戦当時、渡嘉敷島や座間味島などでおこった「集団自決」(集団的強制死)の記述に対し、あろうことか大江・岩波裁判を利用して、軍の強制を削除する不当な検定が行われた。
 三月三〇日は大江・岩波裁判の第八回口頭弁論の日であった。歴史修正主義者、原告たちは裁判後記者会見をやり、「勝利宣言」を行った。まさに彼らのこの裁判の目的は達成されたのである。
 裁判は現在係争中である。しかも裁判の中では「軍の命令」の存在が極めて明らかになっており、もと守備隊長ら、原告側の主張は破綻をきたしている。文部科学省が提訴の事実だけで「軍命はなかった」と判断するなどと言うことは、安倍政権の政治的本性をさらけ出している。
 私たちは、早速沖縄の組織と合同で抗議声明を出した。岩波・大江氏側も声明を発表した。詳細の内容はその中に書かれているので、お読み頂きたいと思う。
 沖縄では四月六日に抗議集会が行われた。沖縄は怒っている。私たち支援連絡会は次回裁判の前日、五月二四日、ジンポジウム(六時半エル大阪)をもって抗議の声をあげていきたい。(大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡会 服部良一)
2007年05月18日更新
▲最上部へ戻る
続・統一地方選の憂鬱
 7月の参議院選挙の行方を占うと言われた統一地方選挙。都知事選での石原の圧勝で始まり、参院補選の沖縄選挙区での与党勝利で終わったと見れば、参院本選の見通しも暗い。支持率を再び40%台に乗せて、安倍はブッシュの元へと飛び立った。
 そんな全国情勢のみならず、身内の選挙も不覚の敗北。「テメーらは何考えとんのじゃ」といささか八つ当たり気味の「選挙不信」感に呑み込まれそうになる。
 そんな時、いつも思い出すのが、昔々、「出たい人より出したい人を」というスローガンで地方議員選挙に出た人たちへの先輩の強烈な批判の言葉だ。「何様や。人々の代表たらんと自分が決意するから出るんや。人々がそう思うかどうかは、人々の勝手やろ。偉そうに。甘えるな!」。
 政治は自らの意志で関わるもの。選挙に候補者を擁立する限り、得票数が全て。何人の人々に名前を書いてもらったのかが、勝負の分かれ目。人が、どこで動くのか、その厳しさを引き受ける決意が問われている。
 同時に、一瞬一瞬の勝敗が連続していることも又、間違いのない事実。勝利は、一瞬後の敗北に連なる。敗北が次の勝利を必然とする。敗北の悔しさを胸に、何を誤り、何が欠けていたのかを考える。
 人々の大きく深い繋がりの力を一歩一歩強くするために闘い続けよう。その上で繰り返される勝敗に振り回されることなく。(M)
2007年05月17日更新
▲最上部へ戻る
統一地方選の憂鬱
 統一地方選が終わった。都知事選は石原が再選。各地の自治体選挙も残念ながら旧態依然。自民・公明体制がまだまだ続きそうな気配である。なにが嬉しくて石原などに投票するのか!と思うが、悲しい哉である。身も心も大方は敵の術中に嵌ってしまっているのだから、そこを抜け出すのは大変、ということなのだろう。
 根っこの所では決定的な対立軸を作れていないのが今の運動実態。社会批判の思想も部分的で、対立しているようで、どこかで馴れ合ってしまっている、と感じてしまう。「環境」「エコ」「福祉」「自然」「安心・安全」だれもが言う語呂合わせに貶められてしまった。部分で突出した先進的な試みも、すぐに全体の中に絡め取られ色褪せる、そんなもどかしさをいつも感じてしまう。
 選挙に勝った・負けたも、戦術レベルではいろいろ目先の「反省」もあろうが、今日の勝ちも明日には負ける程度の話、その逆も然りである。根本的な変革を望むものとしては、一喜一憂・意気消沈することではない。「金を稼ぐことが自由への道」などと恥じらいもなく大声で語られるようになった時代をひっくり返す思想と長期の戦略こそが求められているのだ、ということを肝に銘じよう。
(S)
2007年05月16日更新
▲最上部へ戻る
パート春闘
 <人間の評価ではないお給料>(万能川柳06年年間大賞「よねづ徹夜・作」)と、「格差」が川柳となり、パートの時給1000円要求が「パート春闘」の目玉になるなど、政府・与党もやっとパート労働法、最低賃金法の改正に重い腰を上げたが、当面の選挙PRの域を出ない。
 最低賃金を時給換算で1000円に引き上げると、約700万人の賃金改善に影響し、パートの77.9%の374万人が月額約2万5000円、一般労働者の13.6%の309万人が月額約2万9000円改善される。増額分は計2兆1857円になるそうだ(「労働運動総合研究所」の推計)。
 日本の最賃法は1959年に制定されたが、欧米のように全国一律ではなく地域別、業種別の「ニセ最賃」である。毎年物価変動と春闘賃上げ率を目安に都道府県別の最賃審議会で審議答申が行われ、労働基準局長が決定する。
 基本的には春闘相場がリンクする仕組みなのだが、デフレ不況や春闘賃上げゼロの昨今では、これも機能せず「格差社会」の浮上と共に「最賃」の制度矛盾が露呈したのである。
 しかし今更時給1000円の全国一律最賃要求といっても空振りに終わるだけで、当面は深刻な人手不足となった介護保険制度の矛盾をついて「パート春闘」を盛り上げ、安倍自公政権の弱点を直撃するしかない。(F)
2007年05月15日更新
▲最上部へ戻る
[HOMEに戻る]

人民新聞社 本社 〒552-0023 大阪市港区港晴3-3-18 2F
TEL (06) 6572-9440 FAX (06) 6572-9441 Mailto:people★jimmin.com (★をアットマークに)
Copyright Jimmin Shimbun. All Rights Reserved.