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編集一言2007年02月ログ

有機農業推進法を生かしたい
 農業政策が激変する。規模による選別政策、そして集団化・法人化という方向は、WTOや自由貿易協定の流れの中で、展望があるわけでない。
 このさなか、官僚の抵抗を抑えて有機農業推進法が成立した。草の根レベルで検討を重ねた法律試案がもとになり、超党派の有機農業推進議員連盟とのやりとりを経て、評価できる点を織りこんでいる。
 これは理念法であり、具体的な政策は、国の基本方針と都道府県の推進計画にかかってくる。この県別計画を有機農業の理念にもとづき、地に足をつけて提案する主体が各地にうまれつつある。
 いつも国・県の政策は役人の作文で役にたたないという既成概念に囚われていては、この時代を主導することはできない。グローバリズムの激流は保守層内部にも深刻な亀裂を作り出しているし、野党にも分解と再生を促している。
 この亀裂の中で生み出された草の根民主主義にもとづく活動を生かしたい。有機農業を農業の一分野に閉じ込めず、教育・環境・健康・食料についての具体的でトータルな地域社会ビジョンとして示す努力をしてみよう。(I)
2007年02月28日更新
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グローバリズムは労働者を追い詰める
 SAS(睡眠時無呼吸症候群)は、睡眠不足の要因であり、過労からくる新たな職業病であることがクローズアップされてきた。毎日新聞が1月5日付の朝刊、夕刊1面記事でこの問題を連続して大きく取り上げた。
 筆者は3年前、ある運輸労組の依頼で現在の物流動向調査をやったが、その結論は「現代のグローバリズムは今や基幹産業となった交通運輸、情報産業に矛盾が集中し、その合理化の先端に追い詰められた労働者の身体と命が脅かされている」であった。
 それが05年4月のJR西日本福知山線の伊丹駅→尼崎駅間の電車転覆事故、05年11月の名神高速道路(彦根市)連続トラック重大事故として表面化した。事故を起こした電車運転士、トラック運転手はともに重度の「SAS」患者であった。しかも過労の「居眠り運転」は自己責任とされた(電車運転士は死亡、トラック運転手は実刑判決)。
 問題なのは、患者である労働者の自己責任が自己防衛となって沈黙してしまう現実があることだ。敵はグローバリズムの思想的圧力に違いないが、共犯者として企業、業界、マスコミ、行政機関の暗黙の共謀があることを見逃してはいけない。労働者を肉体的、精神的にここまで追い詰めた結果は、後世の歴史が語ることになるであろう。(F)
2007年02月26日更新
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あらゆるものを商品にするのか
 2007年はどんな年になるのだろうか。アメリカ帝国の顕著な凋落と「市場経済」の化けの皮がますます剥がれる年であることを願う。泥沼化するイラク戦争。南米での反米政権の力強い動き。食糧を含めた資源争奪戦の激化。不公正交易・暴力的な支配に対する抵抗の増大。確実に1990年以降アメリカ帝国が主導してきた世界形成の流れに大きな変化が生まれている。
 21世紀に入って「希望の世紀」と多くの人々が期待した。それを台無しにした「9.11テロ」が自作自演であったという告発を支持する。その後の展開を見れば証拠など不十分でも大いに理に適った告発である。その演出も行き詰まったのが2006年の特徴。また、「自由経済」なるものなど、幻想を撒き散らすだけで、いまだこの世に存在した例はない。支配的な権力が「誰にも邪魔されない自由な振る舞い」を可能にする仕組みと言い換えるべきである。あらゆるものを商品化しようとする運動は人の関係・自然との関係の破壊が必須の条件。しかし、あらゆるものを商品化などできない!関係を破壊し尽くすことなどできない!わけで、逆の流れをどう豊なものに創っていくのかが何よりの課題。(S)
2007年02月25日更新
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南米の左派政権による『適正技術』での経済運営
 06年は南米に新しい動きが広まった。樋口篤三さんも書いてるように反米左派政権の連続誕生がうれしい。チェ・ゲバラをはじめとする各地の武装斗争による政権奪取が失敗し、選挙で勝利したチリのアジェンデが殺されるなど反革命軍部の力は不動に見えていた。
 新自由主義は南米を収奪の場として遠慮のない攻撃をしかけたことを、人びとは座視しなかった。イラクで手いっぱいのアメリカが、軍事介入、経済介入を露骨にできなくなったことが一因でもあるが、私はもう一つの側面に注目したい。かつての左派政権は、理念は正しくても、経済運営がいま一つであったり、反対派を弾圧するだけで批判を許さなかった。「左の独裁」ともいわれ、アメリカの介入を招きやすい政治をしてきたのに対し、キューバをはじめとして今の政権は違う。
 ソ連が理念優先の集団生産や大量生産によって資本主義と競争しようとして失敗したことを受けて、キューバは石油のいらない国、有機農業の国を目指している。ブラジルでも、べネズエラでもボリビアでも、その国の実情に見合った『適正技術』による経済運営をし始めた。今年は、日本の運動にとっての『適正技術』を見つけたい。(A)
2007年02月21日更新
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労働者vs.資本家
 グローバリズムの盟主アメリカのアフガン、イラク戦争の失敗はもはや明白だ。中南米の一連の反グローバリズム革命も急速な勢いで台頭している。だからといってそんなに早いテンポでグローバリズムが衰退し、人民革命の時代がすんなり到来するとは考えられない。それはかつて社会主義諸国の台頭に驚喜し、社会主義世界体制の到来と錯覚した同じ過誤を繰り返すだけである。
 アメリカ、イギリス、日本の資本主義が後退しても、それに代わって中国、ロシア、インドの資本主義が勃興してくればグローバリズムの主導権が変わるだけのことだ。反革命は資本主義の常とう手段であり「テロ戦争」を名目にグローバリズム連合軍は反グローバリズムの国や人民を核戦争で脅してくるだろう。
 早い話が、労働現場では労働側の「職場要求」は資本側の「改革」「改善」の推進に変わり、地域社会では「生活要求」が「治安対策」「テロ監視」の推進に変わっている。問題は職場と地域の主導権を労働者が握るか、資本家が握るか。この勝負に勝たねば事態は変わらない。(F)
2007年02月20日更新
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