人民新聞

ストリートパーティへの弾圧を許すな!

日常奥深くから戦争・暴力支配とは可能性

DOPE(Defence Our Party E)

2003年 7月25日
通巻 1151号


 五月一〇日、五月三〇日、そして七月一九日、「路上開放」と「戦争反対」を掲げたストリートパーティーが渋谷で行われました。
 サウンドシステムを積み込んだ車にDJが乗り、音楽をかけ、参加者が踊りながら、デモンストレーションを行っていくストリートパーティーは、路上を交流の場として取り戻すための、ひとつの試みです。とりわけ、二〇〇一年九月一一日以降、戦争状態がつねに仕掛けられ、演出されることによって、私たちの自由や権利は剥奪され続けています。それに対し、身体を路上において、暴力ではなく、ダンスに向けることで、日常の奥深くから、戦争や暴力の支配とは別の可能性を提示できないか、このパーティーにはそうした問いかけが込めれています。
 この試みは、何より途中からの参加者が多いことが特徴的です。五月一〇日、一〇〇名で出発した参加者は、終わりには二〇〇名以上に増えていました。五月三〇日は二〇〇名が四〇〇名近くに膨れ上がりました。
 七月一九日のデモには、五〇〇名近くの参加者が集まりました。しかし当初より、大量の警察機動隊がこのデモの規制のために動員され、参加者に対して再三の恫喝や挑発・暴行を繰り返したあげく、見るに見かねてそれらに抗議をおこなった参加者二名を逮捕するという許し難い暴挙に出ました。私たちは、この逮捕が明らかに不当であると考え、強く抗議します。

 戦争は、必ず街路の自由の剥奪として現れます。有事法制の成立によって、『有事』を宣言されたならば、私たちの生活のあらゆる場面が有無をいわさず軍事的目標に向かって規制されることになります。
 現在に到るまで、近代社会の歴史のなかで、街路は国家の圧制や軍隊による抑圧に対し、自由を求める人々の抗議の場、人々が出会い、活動をおこなう場として機能してきました。街路は、単なる規制された交通の場ではなく、交流の場、つまり「公共の場」でもあるのです。この自由、あるいは、公共性が、根本的に奪われる時は、戦争です。そこでは、街路は完全に統制された「交通の場」に切り縮められてしまうのです。
 今回の「逮捕」は、こうした問いかけ自体を、つまり、戦争や暴力に依存しない、新しい世紀にふさわしい私たちの生活や社会のあり方を模索する自由や権利すら許さないという、権力の強い意志の表れなのではないでしょうか。
 私たちは、仲間二名の即時的解放を求め、救援組織を準備しました。ご支援のほど、よろしくお願いします。
(岸田 亨)
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