戦争を準備する「有事関連法」

有事関連3法案を廃案に!

2003年 5月15日
通巻 1144号

 今月15日、与党3党と民主党は、衆院本会議で「有事法制関連3法案」に賛成し、同法案は可決された。
 この小泉自民党内閣の強行に対して、全国で反対の声がわき上がっている。関西で行われた「有事関連法反対」と反戦の声を上げ続ける若者たちの集会の様子をレポートする。        (編集部)

戦争準備の有事法案の廃案を求める5・17大阪集会
戦争をやる側は常にウソをつく
労組中心に3500名


 「有事関連法とは、小泉首相が言う『備えあれば憂いなし』といった日本の自主防衛ではなく、アメリカの世界戦略に従う侵略的戦争に日本が加担する『戦争動員法」といえます」(集会アピールより)。
 「しないさせない!戦争協力」関西ネットと大阪平和人権センターが主催する右記集会に労組員中心に3500名が集まった。会場には「教え子を戦場に送るな」の旗も見られ、教育労働者の参加が目立ったが、イラク反戦デモ盛時の若者の姿が少なかったのは残念だ。(翌18日に、独自集会・デモを開催)
 集会のなかで、イラク戦争を現地取材したフォトジャーナリストの豊田直巳さんは、「戦争をやる側は常にウソをつく。フセイン像の引き倒しは、顕著な例だ。「ピンポイント爆撃」・「きれいな戦争」というのは真っ赤なウソで、クラスター爆弾使用をはじめ米軍の軍事作戦は大量虐殺以外の何物でもない」と報告した。
 集会後、米国領事館に向けデモ行進を行い、有事法案の廃案を訴えた。



有事関連法案を廃案に!5・20大阪集会
広範な労組・市民が「有事法案反対!」

 5月15日の「有事法制関連3法案」の衆議院通過という緊迫した情勢の中、大阪・扇町公園で、「有事関連法案を廃案に!5・20大阪集会」が開かれた。午後6時半の集会時間より30分以上も前から、会場には次々と人が集まり、参加した労働組合・市民団体の旗・のぼり・プラカード類で埋め尽くされ、熱気あふれるものだった。
 呼びかけは、陸・海・空交通運輸関係の14の労働組合。陸海空、それぞれの労働現場で、真っ先に戦争協力を強制されるところだ。戦争そのものが、国家権力による平和・人権・環境の圧殺・破壊行為である以上、有事法に、いくら「人権保障」などと明記してみても、何の意味もない。
 参加した労働団体は、連合・全労協・全労連傘下の各労働組合。「有事法制反対!」の目的の下に、結集した意義は大きい。それ以外にも反戦平和・法曹・女性・環境・宗教などの各市民団体が参加した。
 集会終了後、7千人の参加者は、2つのコースに分かれ、市内をデモ行進した。
 労組や団体の違いを超え、「有事法制反対!」の下に集まれたことの意義は大きい。。今後も、有事法制反対─反戦・平和の大きなうねりを創っていく上でも、この集会は、一つの出発点になるだろう。



5/18 ぐろっぴぃ 「月例★ピースウォーク」
「戦争の時代を変えるために、歩き続けます!」


 「戦争を止めるんだ!」という、単純だけど、純粋で強い想いで、世界の反戦運動をリードした若者たち。
 アメリカの「正義」がまかり通ってしまった今、若者たちはどうしているんだろう?5月18日、大阪・中之島公園であった、「ぐろっぴぃ」(Global★Peace Action)の若者たちによる、5月の「月例★ピースウォーク」。この日のスローガンは、「戦争の時代を変えるために、歩き続けます!」。
 「オブラディ・オブラダ」の曲にのせて、「♪ イラクを占領 USA 目的は OIL〜 ♪ 殺して 復興 ジェイ・ガーナーは ミサイル会社の社長〜」と歌ったり、コールしたり…。「誰がこの戦争と占領を望んだの?」 「死んでいったイラクの子供達の姿を忘れない」という想いが伝わってくる。
 一時期に比べれば、参加する若者の人数も減ったけれど、彼らは、「どうすれば戦争が止められるのか」「私たちに何ができるのかな?」という大事な点を、みんなで考え、行動している。
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「ぐろっぴい」…URL→http://www.itrek.jp/~globalpeaceaction/

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