イラクに行ってきます。イラクに行こう。

塩見孝也

2003年 2月5日
通巻 1134号

 イラクに行ってきます。皆さんイラクに行きませんか。
 現在、自分が気に食わないと思ったら、他の国の主権を強引に武力を発動し外部の力でもって、その政権をとっかえようとする、傲慢極まる、全くの国際法の基本原則を否定するイラク攻撃、侵略の危険が迫っています。主権、体制は外部からではなく、内部の民衆によってのみ改変されるべきとするのが近代法の基本的な考え方です。
 アメリカのかかる行為は断じて許されないものです。
 メジャーのイラク石油強奪要求と戦争を恒常化せずしては利潤を生みだし得ないアメリカ産軍複合体の要求が合体し、このような理不尽な野望となったのです。
 この利権のおこぼれに預かろうとハイエナ的に追随しているのが日、英の政府等執権勢力です。
 日本はイージス艦を派遣し、戦後は自衛隊なども派遣し、戦争利潤の分配を確固たるものにしようと画策しています。有事立法、個人情報保護法案、精神病者予防拘禁法制定で参戦国家体制を創ろうとしています。
 これは21世紀に於いて、我が愛する日本が、弱国を踏み付けにして自分だけ奢侈で安逸を貪ろうとする下卑た国、民族、民衆となるか、弱小の国、民族に考慮を払い、強者の横暴に諂わない平和を愛する徳高き国になっていくか、侵略、覇権主義の側で身を処するか、それともそれを否定する国、民族、民衆となるのかの歴史的分岐点に立っていることを意味します。
 暴虐に人間の尊厳、自主性に立脚する非暴力・不服従・自立した個人の直接行動の協同でもって対決しよう。


 さて、現在このような、全く道理のないアメリカのイラク攻撃にアメリカを始めとするイラク反戦が国際的に盛り上がっています。日本でも遅ればせながら1月18日には「WRLD PEACE NOW 1・18」の反戦闘争が東京をはじめ、全国で盛り上がりました。
 このような全世界的反戦闘争はもっともっとこれから盛り上がります。
 あらゆる平和を愛する人々が、今を先途として、戦争を起こさせないよう¢n意、工夫し、反戦の輪を広げようではありませんか。
 しかしこの動きと対抗的に、自分が腰砕けになり、政治的破産に追い込まれないよう、より頑なに、この動きを無視・抹殺すべく、ブッシュ政権は、よりあくどく急ピッチに戦争に突き進んでいます。「3月開戦」をひけらかす具合で、決して情況は予断を許しません。


 イラク訪問の目的は、「アメリカのイラクへの戦争を起こさせない」の1点を見つめつつ、イラク民衆と連帯し、イラクをよく知ること、国際反戦運動と連帯すること、日本の運動を激励することですが、直接には2・19〜2・21の「イラクへの戦争と侵略に反対する国際会議」(通称「NASYO」反戦会議)に参加することにあります。
 皆さん、世界と人類が、戦争の災禍から抜け出すよう、イラク国民が目下の主権・命・人権・生活・環境の危機から抜け出せるよう、また我が愛する日本が、道を過たず、平和と福祉、国民全てが自主性を発揮し得るような国となるように、イラク反戦闘争を推進しましょう。イラク訪問貫徹で、少しでも日本と世界の平和に貢献しようではありませんか。 
 僕も微力ながら、この方向で奮闘するつもりです。
(2月4日/塩見孝也)

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