【投稿特集】私にとっての9.11
世界に目を向ける
|
N・M(女・20代) |
2002年 9月15日
通巻 1121号
私は今まで、新聞もニュースも見ず、政治にも世界情勢にも関心がなく、目の前にある楽しいこと、みんなで飲んだり、旅行したり、ライブに行ったり…、だけに目を向けていた。でも、昔から戦争は嫌だった。人間が殺しあうなんてばからしい。近未来がテーマの映画で、第3次世界大戦などが取り上げられていても、「今までの2度の戦争で懲りただろう。そんなことあるはずがない」と思っていた。日本は、世界は平和だと信じていた。 9・11そんな私が遊んで帰って何気なくテレビをつけてみると、貿易センタービルが煙を上げていた。飛行機が次々とぶつかり、一瞬真剣に第3次世界大戦が始まったのかと思った。呆然とし、とっさに「何ができる 何をしたらいい 」というメールを親友に送っていた。あ、戦争って起こるんや、テロされるんや、自分の身にも降りかかるんやってことが判った。私にとっての9・11は、世界に目を向け、やれることから日本を、世界を、変えていきたいと思えるきっかけを作った日。そこからすぐには始められなかったけど、少しづつ気になることから世界のことや日本のことを知っていった。 今は、アフガニスタン難民のことで動いている。あるとき、在日アフガニスタン人難民とその支援をしている人と出会った。この大阪でアフガニスタンから逃れてきた人たちが刑務所のようなところへ入れられ、自殺にまで追い込まれているという。迫害や爆撃から逃れて助けを求めてきた人になぜ、そんな仕打ちをするのか信じられなかった。おかしい。どう考えてもおかしいと感じた。このとき、「しないとね〜」から「するぞ!」に変わった瞬間だった。まずは身近なところから変えていければいいと思う。 そして、もうひとつ今やりたいと感じていることは、知らない人たち、若者、日々の生活やメディアに目隠しされて過ごしている人たちに自分の中で噛み砕いて、知らせていけたら、と思う。9・11、今朝のニュースでもテレビで報道されているのはグラウンドゼロのことだけ。アフガニスタンのことなど少しも報道されていなかったことがショックだ。日本では、こうやってまだまだ私のように知らせれていない人がたくさんいる。 日々の仕事に追われ、疑問を持ちながらも、自分ではどうしようもないと感じてる人、疑問も感じないで過ごしている人だっていると思う。意識を持つことがこんな自分にも何かできるという自信をくれた。その気持ちを分けたい。 |
[ 「特集」へ戻る ]
人民新聞社
このページは更新終了しております。最新版は新ページに移動済みです。