小沢一郎の
日本核武装発言を弾劾する!

西宮・小泉純一郎親子をアフガンに送りだす会

2002年 5月5日
通巻 1109号

 「あの小沢一郎が帰ってきた」―右翼の連中は「やっぱり小沢先生は」とほっと胸なでおろし、我らが護憲のエース土井たか子は、度重なる「デート相手・小沢」に社民党の存亡の危機のこのときに、変わらぬその正体をあからさまにされて恐れおののき、またも明らかとなった自身の「老害」の進み具合と、甘さ加減とに、内心冷や汗をタラタラと流したに違いない。
 「あまりいい気になると日本人(小沢自身のこと)はヒステリーを起こす。核兵器を作るなんて簡単だよ。一朝にして何千発の核弾頭を保有できる。原発にプルトニウムは3〜4000発分あるんじゃないか。そんなになったらどうするんだ。日本はそういうことになれば軍事力だって負けない」
 あの「普通の国」からおよそ10年、その「豪腕ぶり」をひたかくしにして「正統論の小沢」として我慢に我慢を重ねてきた小沢が、「小泉後」を明らかに意識して、近未来最大のライバルとみなす中国共産党情報部員に、警告半分・冗談半分とはいえ、つい自身の本音・本心をぶちまけたのだ。
 確かにそれは、現在世界最大級のプルトニウム集積国であり、5トンもの衛星を飛ばすことの出来るH2A新型ミサイル(これを「ICBM・大陸間弾道ミサイル」と言わずしてなんと言うのか!それはどこに飛ぶかさえ解らない某国のミサイル「テポドン」とは大違いである)を開発保持し、中国が遠く及ばない高度な技術力を持つ「帝国主義国家・日本」の潜在軍事力の実態を正直に開陳したものであり、土井たか子等にはとても想像のできない話ではあるのだが、私たちは、この脅しの「小沢暴言」を絶対許してはならないし、徹底弾劾しなければならないのだ。
 案の定、マスコミはこの危険極まる情報を極めて小さく報道しただけである。だが、ブルジョワ政治的に見ても、この「小沢発言」は実質的に、既にかつて小沢が言った「普通の国=戦争の出来る国」に条件整備を整えつつある我が日本において、社民の没落・共産の変質はもとより、総翼賛化した国会の中で、良きにつけ悪しきにつけこれまで自民党の中で「保守本流の矜持」として辛くも生き残って、実質的に公の「護憲派」を陰で支えて来た勢力が、「ハト派・加藤紘一」の罷免、「京都のドン・野中」の影響力の低下喪失などで大きく勢力を失ってきた状況の中での発言であり、「宗男事件」や「公設秘書給与疑惑」などより、もっともっと根本的で重大な危険極まる発言なのだ。
 「日本国憲法」施行55年の「憲法記念日」を前に、小泉政権は今国会で「有事立法」を強行成立させようとしている。私たちにとってアフガンやパレスチナの凄まじい「戦争の現実」は、遠い国の私たちに関係のない国の出来事でも、SFXの映像の中の出来事でもないのだ。すでに沖縄米軍基地では「フィリピン・アブサヤフ・イスラム武装勢力」攻撃の最前線基地として、アメリカ機が連日出撃している。国内でも警察権力に対人射撃用「最新式短機関銃」が装備され対テロ治安訓練が実施されているし、我が兵庫県でも 杯フリーガン対策の形式をとって、最新式の装備で完全武装のもと、「暴徒鎮圧用訓練」が連日行われている(それもベッドタウンとして若い人たちに人気の西神地区で白昼正々堂々とだ!)。
 情勢は切迫している。既に今までのような「護憲」や「平和と民主主義」でも、またブッシュや小泉に「良識や停戦をお願いする」だけでは、この状況を押し止めることはできない。それだけで「何かした気」で済まそうなら、それこそ誰にも相手にされない「2〜3周遅れのランナー」でしかないだろう。今要請されているのは、国会を八重・十重に取り囲む巨万の人々の燃え盛る怒りのこぶしであり、憤りの声であり、60年・70年安保闘争をはるかに上回る有事立法阻止・憲法改悪反対の闘いである。
 それこそ、文字通り身体を張っての明確に権力を意識し、見据えた闘いである。
 韓国で民営化反対を闘う労働者から徹底的に学ぼう!イタリア100万労働者の決起を想起しよう!極軍事主義的殺人者・シャロンの下で徴兵拒否を貫くイスラエルの若者達の反戦の願いを、パレスチナ自治破壊出撃を拒否する若き兵士たちの決意を、我が物としよう。他でもない、「小泉の第1の銃口」は、フリーガンでもアルカイダでもなく、間違いなく私たち自身に向けられているのだから…。
 小沢は明らかに小泉を踏み台にし、鳩山等を巻き込んでの「小泉後」を狙っている。慎太郎でも真紀子でもなく、それは小沢自身の登場か、豪腕政治の復活である、その舞台は今「有事立法」等としてますます整えられようとしているのだから…。
 小沢一郎の超右翼的復活を許すな、完全に粉砕し過去の遺物として葬り去ろう、「溺れる犬はたたけ」である。

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人民新聞社

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