反ガイドライン軍事情報
知事の判断早まる可能性
|
沖縄タイムス 1月25日 |
2001年 1月25日
通巻 1066号
海兵隊削減要求は、今年に入って相次いだ米兵事件がきっかけとなった。県議会の動きに名護市、那覇市など県内市町村も呼応し、「海兵隊を含む在沖米軍兵力の削減」決議が続いている。米兵が絡む事件・事故が発生するたび、「綱紀粛正」と「再発防止」を約束する米軍の対応に業を煮やした格好だ。
海兵隊は在沖米軍約2万5千人のうち60%を占めるうえ、陸、海、空軍に比較し、犯罪率も高いため、海兵隊の人員削減が事件・事故減少の抜本的解決策とみられている。
だが、県内論議が高まる中、政府サイドはその実現に否定的な見方が支配的だった。今月22日に来県した外務省の荒木清寛副大臣は、削減要求決議に至った背景に理解は示したものの、日米特別行動委員会(SACO)合意の完全実施が県民負担軽減につながる姿勢を強調していた。
一方、稲嶺恵一知事は、県が求めている基地の整理・縮小には「海兵隊も含まれている」と、微妙な言い回しに終始している。ただ、知事周辺では「県民世論が一致して海兵隊削減まで要求している以上、近々に踏み込まざるを得ない」との考えが強まりつつあり、与党3党が前向きに検討する構えをみせたことで、知事判断が早まる可能性が出てきた。
人民新聞社
このページは更新終了しております。最新版は新ページに移動済みです。