[学校の風景] IT的おつきあい 

「横校労」第343号より

2001年 3月25日
通巻 1072号

 勤務校の中3の間の常識によれば、「あの2人、つきあってるんだって?」という場合、登下校で公然と並んで歩ける関係であるということと、メールをやりとりする関係であるということらしい。
 どのように親を説得したものか携帯電話やPHSを持っている中学生が多数派になりつつある。「まじめ」な子は学校に持って来ず、「普通」の子は学校では取り出さないというだけのことだ。
 で、普通じゃない連中は、授業中に別の子を呼び出したりするのだ。突然鳴り響く着信音で一騒動。ピンポンダッシュやいたずら電話と同じ感覚である。
 さらに勇敢な連中は、いたずらメールを送り合うらしい。(現場が押さえられないので断言はできないのだが。)
 ある時などは、学校のパソコンのメールを開けると、わけのわからない落書きメールがぞろぞろと出てきた。しかも発信元は校内パソコン教室。技術家庭科や選択教科など、パソコンを使う授業中に送ったものらしい。
 はじめに教室のパソコンから自分の携帯にメールを送り、そこでわかった学校のアドレスに落書きしたものと推測できる。
 パソコンも携帯も道具としては便利だし将来性もあるのだろうが、どんどん幼児化する子どもたちにとっては、いろいろ遊べる玩具の1つにすぎない。IT革命なんて言ったって、これが実態だ。
 それより、直接会っている時にはどうでもいい雑談しかできなくて、重要な話や本音はあとで携帯かメールでねというのは、ちょっと深刻な話だなあ。

(横浜学校労働者組合発行「横校労」第343号・tel045−321ー0512)

 

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