[学校の風景]学校情報の漏洩

「横校労」第344号より

2001年 5月5日
通巻 1075号

 学校情報の漏洩「事件」があった。
 年度切替えの時には、親は学級担任が誰になるかの不安と期待(?)をもって早く情報を得たいと思うことがある。担任とすれば、持ち上がりで是非持ちたいと思うこともあり、そうでないこともある。持ち上がりで担任を持ちたいと思ったのにもかかわらず、校長から別学年の提示があった時にはどうするのか。
 担任の持ち上がりという個別的な希望を実現するために、未確定の校内人事情報を親にリークし、親に動いてもらうという方法をとることは許されるのだろうか。教職員の組織内部の問題として「内部告発」に値するのだろうか。「日の丸・君が代」に反対しているということでの担任はずしはこれまでもあり、我々はそのような「処分」には断固として闘ってきたし道理があると思っている。しかし、全くの個人的な思い―ワガママと言ってもよいだろう―からの行動としての人事情報のリークがなされたのだ。
 いくつかの人事情報を得て不安を感じた親は、校長に話し合いを求めた。その結果なのかは不明だが、担任持ち上がりを希望した教員は希望どおりの学年担任となった。なぜ校長が別な学年を提示したかの問題は、当該教員には大したこととしては認識されず、自分の希望優先が叶ったということのみが残ったかのようだ。
 当該の教員はこれこそが教師と親の連携であり成果と考えているかもしれないが、結果は当該教員も含めた教員集団への不安と不信を親に一層深めさせることになったのである。

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▼「横校労」第344号
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